神々の塔
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第八話 生贄の神々その六
「ここは」
「そうなるわね、ほな」
「皆地震の術使おう」
綾乃はすぐに言った。
「そうしてな」
「女神様の足場を揺らしてか」
「ダメージを与えてな」
それと共にとだ、芥川にも話した。
「そうしよな」
「地震で地の底に落ちるか」
「落ちんでもな」
「足場が揺れたらな」
「そこに隙が出来るさかい」
そうなるからだというのだ。
「ここはそうしよ」
「そやな、アレンカールの知恵やな」
「メキシコのお話も知ってるのよ」
アレンカールは芥川に笑って話した。
「ブラジルにいてもね」
「ああ、ポルトガル語とスペイン語は近うてな」
「大体わかるのよ、聞いても読んでもね」
どちらでもというのだ。
「だからブラジルにいてもね」
「メキシコの話も聞いてか」
「もう大して訳さなくもよ」
「わかるんやな」
「それでこの女神様のことも知ってるのよ」
コヨルショウキのこともというのだ。
「あたいもね」
「中南米はそうか」
「ルルフォともお話してね」
メキシコの星の者である彼からもというのだ。
「それでよ」
「成程な」
「それでね、この女神様は」
「これからな」
「隕石には地震でよ」
「攻めていくか」
「そうしましょう、やるわよ」
こう言ってだった。
十人全員が地震の術を使った、すると。
コヨルショウキは地震でダメージを受けただけではなかった、そこで足場が揺れて身体のバランスを大いに崩し。
流星雨の数が極端に減った、それを見てだった。
リーは仲間達にだ、まさにという声で言った。
「勝機来たりや」
「そやね、ほな」
「総攻撃仕掛けよか」
綾乃に話した。
「今から」
「そうしよな」
「相手は神霊さんやさかい」
綾乃はこのことを忘れていなかった、今も。
「この隙もやで」
「一瞬やな」
「ほんの、けどな」
「その一瞬でな」
「勝負決めなあかんね」
「ああ、ほなここは」
「皆一斉攻撃仕掛けよ」
綾乃は仲間達全員に告げた、リーダーとしてそうした。やはり綾乃は十星連合の棟梁であり今いる仲間達のリーダーであるのだ。
「それで決めような」
「ああ、やるか」
中里は右手に童子切左手に千鳥を持って構えて応えた。
「この一瞬でな」
「総攻撃を仕掛けて」
「それでな」
「勝負決めよ」
「そうしよな、十人全員でな」
こう言ってだった、中里は両手のその刀を振るい。
術も放った、二つの斬撃とだ。
術が炸裂した、他の者達の攻撃も炸裂し。
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