イベリス
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第八十八話 合宿を過ごしてその十一
「だからね」
「注意した方がいいのね」
「幾らおかしな人でもよ」
「訴えるとか言ってくるとね」
「嫌でしょ」
「ええ、というかそれってあれじゃない?」
同級生は顔を曇らせて話した。
「権力使って脅してきて」
「弁護士さん出してね」
「しかも言論弾圧じゃ」
「私もそれじゃないかって思うけれど」
それでもとだ、咲は答えた。
「そんなことする人もね」
「政治家さんでいるのね」
「ええ、けれどね」
「けれど?」
「何か昔の漫画だと権力を悪いことに使ったり」
そうしてというのだ。
「言論弾圧とか汚職とかね」
「今の漫画でもあるわね」
「あるにはね、けれどそれって与党の人達で」
「ああ、総理大臣とかね」
「野党の人達なかったけれど」
「何か現実だとね」
咲にどうかという顔で話した。
「むしろ野党の人達の方がね」
「そうしたことする?」
「そうかもね、それで酷い人も」
そう言っていい政治家もというのだ。
「野党の方がね」
「多いかもね」
「与党イコール権力で」
「それで権力が悪いか」
「あながち言えないわね」
「権力が悪いんじゃなくて」
「その人が悪くて野党だってね」
そう言われる政党に所属している政治家達もというのだ、尚与党や野党は選挙次第で変わるものだ。
「権力あるわよね」
「政治家さんっていう地位にあったら」
「それでその権力を悪いことに使うことも」
「あるわね」
「そういえば」
同級生は気付いた顔になって咲に話した。
「野党のその一番大きな」
「今私達が話している政党ね」
「その政党なんて過激派と関係あるとか」
極左のだ、赤軍派や中核派と言われる者達だ。
「北朝鮮ともね」
「ああ、関係あるってね」
「聞くけれど」
「何か現実はね」
「野党の方が酷いかもね」
「それで変な人もね」
「多いみたいね」
「与党や野党じゃなくて」
そうしたもので見ずにというのだ。
「どういった人達か見る」
「その言ってることとかやってることとか」
「あと政策もね」
「そういえばあの政党政策ないしね」
「スキャンダルばかり言ってね」
与党のそれのというのだ。
「もうね」
「政策もないわね」
「政策ないとね」
「政党としても政治家としても」
「論外だから」
「それじゃあね」
だからだというのだ。
「もうあの政党はね」
「私達が選挙出来る様になったら」
「投票しないことね」
「それがいいわね」
「そうよね」
二人でこの結論に至った、そしてだった。
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