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イベリス

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第八十八話 合宿を過ごしてその三

「無茶苦茶だよ」
「そういえば赤影とかカムイ伝も忍者凄いですね」
 咲はこうした忍者漫画の名作の話もした。
「助走無しで何メートルも跳んだり手裏剣一度に何発も投げたり」
「あれもないからね」
「普通の人では」
「昔の漫画ってね」
「そんな風で」
 それでというのだ。
「野球漫画もね」
「魔球投げてたんですね」
「そうだよ、それでそのくりくり投手もね」
「面白かったんですね」
「そうなんだ、それで後はアストロ球団なんてね」
「昔ジャンプでやってた」
「この漫画になるとね」
 それこそと言うのだった。
「バッターも守備にいる人達もね」
「魔球じゃないですね」
「必殺技使うんだ」
「そうですか」
「もう誰もが必殺技使って」
「ジャンプらしくですか」
「壮絶な作品になってるんだ」
 こう話した。
「読んでるとね」
「そんなに凄いんですね」
「うちの部にもあったかな」
 その漫画はというのだ。
「だからね」
「読んでみるといいですか」
「機会があったらね」
「じゃあ今日にでも」
「奥の倉庫にあったと思うから」
「読んでみますね」
「昔の野球漫画とか忍者漫画は凄いからね」
 そのどちらもというのだ。
「というか忍者漫画のノウハウが野球漫画に入ってね」
「魔球漫画になったんですね」
「本当に忍者が魔球投げる漫画もあるしね」
「じゃあそのままなんですね」
「アストロ球団は超人だったけれど」
 忍者ではなくというのだ。
「それでもね」
「凄い魔球投げてですか」
「もう誰もが必殺技出すね」
 バッターもナインもというのだ。
「そうした展開だったんだ」
「そうですか」
「それで今回は」
「くりくり投手のことをですか」
「書くよ」
 部のサイトにというのだ。
「中々面白かったから」
「だからですか」
「紹介するから、それとね」
「それと?」
「ギャグ漫画でもね」
 こちらのジャンルでもというのだ。
「昔も凄い漫画あったんだ」
「どんな作品があったんですか?」
「マカロニほうれん荘なんてね」
「あっ、何か聞いたことあります」
 咲はそのタイトルを聞いてすぐに言った。
「無茶苦茶面白いんですよね」
「そう、パワーが違って」
「他の漫画とはですか」
「今読んでも面白いよ」
 そうした作品だというのだ。
「破壊力抜群のね」
「一回読んでみたいですね」
「その作品も倉庫にあったと思うから」
「そこからですね」
「出してね」
「読めばいいですね」
「そうしたらいいよ」
 こう咲に話した、そうして次期部長は早速パソコンに文章を書きはじめた。そして他の部員達もだった。 
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