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八条学園騒動記

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第六百八十七話 カナディアンサンドイッチその八

「今回はシチューにね」
「入れるんだ」
「もうたっぷりと」
 こうトムに話した。
「トマトや玉葱、大蒜をね」
「入れるんだ」
「ブイヤベースでないけれど」
 それでもというのだ。
「海の幸もね」
「入れるんだ」
「特にトマトを」 
 この野菜をというのだ。
「ふんだんにね」
「入れるんだ」
「トマトもいいでしょ」
「うん、美味しいし」
 それにとだ、トムは答えて話した。
「色々なお料理に使えて」
「栄養があるから。ただね」
「ただ?」
「今回使うトマトは黄色だから」
 この色だからだというのだ。
「シチューの色はね」
「トマトがメインだから」
「黄色になるわ」
「そうなるんだ」
「もうふんだんによ」
「トマトを使うんだ」
「ええ、実は安かったのよ」
 メアリーは笑顔でこの事情も話した、何時でも何処でも値段というものはものを買う極めて貴重な要素である。
「これが」
「トマトが」
「もう特価だったの」 
「それで安かったんだ」
「スーパーでね、それでね」
「沢山買ったんだ」
「それで何に使うかって考えて」
 それでというのだ。
「もうね」
「シチューにして」
「シチューにしたらたっぷり使えるでしょ」
「うん、お野菜はね」
「だからシチューにしたの」
「そうだったんだ」
「カナダ風のね」
 やはりこの国だった。
「それにしたの、あとね」
「あと?」
「今日の主食のパンはね」
 こちらはというと。
「トーストにするわ」
「焼くんだ」
「それでそこに」
 そのトーストにというのだ。
「ラム酒入りのマーガリンをね」
「塗って食べるんだ」
「こっちはカナダ風でないけれど」 
 それでもというのだ。
「お酒はアイスワインだしね」
「白でもだね」
 シッドが応えた。
「ワイン自体はだね」
「ええ、アイスワインでね」
「カナダだね」
「カナダのワインっていったら」
 それはとだ、メアリーは笑って話した。
「それでしょ」
「アイスワインだね」
「これも何かマイナーだけれど」
「連合の他の国ではね」
「それもよ」
「払拭するね」
「その為にもよ」
 このことも目的としてというのだ。 
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