X ーthe another storyー
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第七話 沖縄その七
「もうな」
「俺ともか」
「そして小鳥ともだ」
二人と、というのだ。
「もう離れない」
「そうか、それならだな」
「また三人一緒にいていいか」
「勿論だ、小鳥にも言ったがな」
封真は優しい笑顔で述べた。
「元の俺達に戻ったな」
「そうなったか」
「これでな、後は父さんが戻れば」
入院している彼がというのだ。
「それでな」
「完全にか」
「元通りだな」
「そうか」
「ああ、それでだが」
封真は神威に優しい目を向けて彼に話した。
「この前お前と一緒に来てくれた人達だが」
「空汰達か」
「よかったらな」
神威を見つつ話した。
「今度俺達の家に来てだ」
「そうしてか」
「一緒にな」
そのうえでというのだ。
「お話をしたいが」
「そうか」
「飲んで食べてな」
そのうえでというのだ。
「どうだ」
「今度話してみる」
神威もこう返した。
「あいつ等にな」
「そうしてくれるか」
「それでだな」
「俺だけじゃなくて小鳥もな」
彼等もというのだ。
「呼んでな」
「わかった、そうするか」
「あの人達は神威の友達だな」
笑顔で問うた。
「そうだな」
「ああ、言うならな」
「お前の友達がどんな人達か知りたい」
「それでお前もか」
「あの人達がいいと言うのならな」
空汰達がというのだ。
「俺も小鳥もな」
「友達になりたいか」
「いいか」
「空汰達に話しておく」
神威は約束した、封真に対して。
「必ずな」
「決まったら返事をしてくれ」
「ではな」
神威も自然と笑顔になっていた、その顔で応えてだった。
アパートに帰ってからすぐに議事堂に向かいそこで空汰達に話した、すると護刃が満面の笑顔で応えた。
「あの恰好いい人ですね、いいですね」
「封真のことを覚えているか」
「覚えてますよ、背が高くて美形で」
護刃は神威に笑顔のまま言葉を返した。
「神威さんに似ていて」
「俺に似ているか」
「似ていません?」
こう神威に返した。
「あの人は」
「そうかしら、いえ」
「そやな、何でかな」
嵐は否定しようとしたが言葉を訂正した、そして空汰もだった。
「似てるな」
「ええ、神威にね」
「そやな」
「不思議とね」
「そうですよね、それでです」
護刃はさらに話した。
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