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八条学園騒動記

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第六百八十六話 カラフルにふんだんにその六

「何か日本の人達のこだわりがね」
「見られるよね」
「あの人達って凝り性で」
「こだわり凄いからね」
「だからね」
 その為にというのだ。
「言うだけで」
「カナダのお握りも美味しいよ」
「そうよね」
「お握りみたいって言うけれど」
「そうかしら」
「というか同じものじゃないかな」
 シッドは首を傾げさせつつ言った。
「お寿司とお握りって」
「お米と海苔を使うし」
「うん、同じだよね」 
 メアリーに考えつつ話した。
「やっぱり」
「私もそう思うわ」
「そうだよね、はっきり違うって言うけれど」
 日本人はというのだ。
「別にね」
「そこまで言うことじゃないよね」
「他の国だと専属の職人さんがいるわね」
 寿司職人である、料理関係者の中でも特に専門的な技術が要求されるとされるものの一つとして知られている。
「それもね」
「カナダじゃ違うし」
「普通にね」
「お店で出るよね」
「日本料理のお店で」
「それで食べられてるけれど」
 それでもというのだ。
「それがおかしいかしら」
「おかしくないよ」
「そうよね」
「元々お寿司ってファーストフードだよ」
 シッドはこのことは知っていた。
「屋台で売られていた」
「そう、はじまりはね」
 メアリーも知っていて応えた。
「日本の江戸って街でね」
「屋台で売られていたね」
「そうだから」
 それ故にというのだ。
「別に気取ってね」
「食べるものじゃないね」
「その筈よ」
「それをだね」
「日本人はこだわり過ぎてるのよ」 
 そうだというのだ。
「本当にね」
「全くだね」
 実にとだ、シッドも頷いて応えた。
「じゃあ今度はね」
「お寿司作りましょう」
「カナダのお寿司をね」
「美味しいしね」
 カナダの寿司はというのだ。
「庶民的で」
「誰でも作られる」
「そのお寿司もね」
「紹介しようね」
「魚介類だけでなく」
 日本の寿司のメインであることはこの時代でも同じだ、当然卵や胡瓜や沢庵それに納豆もネタに使う。
「お肉だって」
「使うしね」
「それに肉寿司って」
 メアリーは肉を使う寿司即ち肉寿司の話もした。
「日本でもあるわよね」
「結構メジャーだよね」
「飲むお店に行ったら」
 こうトムに話した。 
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