恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百三十三話 司馬尉、陣を語るのことその四
「まさに毒を以て毒を制すダスな」
「違うわよ。仙術よ仙術」
「あたし達のは妖術じゃないわよ」
だが、だった。怪物達はこう言うのであった。
「正しいことの為に使ってるし」
「そんな無気味なものじゃないわよ」
「そうなのか?」
「全然そうは思えんで」
リョウとロバートは真剣にだ。貂蝉に対して問い返した。
「出て来た瞬間に周囲を爆発させるしな」
「他にも妖しいこと一杯しとるやないか」
「だから。人の為に使えるからよ」
「妖術なのよ」
二人はリョウとロバートに平然として返す。
「世の為人の為に使う術。それがね」
「仙術なのよ」
「つまりあれか?」
首を捻り腕を組みつつ言うリョウだった。
「人の為に使うか使わないかでか」
「仙術と妖術の違いがあるんやな」
「そうみたいだな。結局は心か」
「心の持ちようで変わるんやな」
「ワスもそう思うダス」
テムジンも二人の言葉に納得して述べた。
「だから少なくともこの二人は仙術を使っているダスよ」
「ううむ、そういうことか」
「そうなるんやな」
「少なくとも悪人ではないダス」
その前に生物学的に人かどうかという疑問もあるがだった。
「それはわかるダスな、二人も」
「まあな。これまで何度も助けられてるしな」
「大切な仲間や」
「そういうことダス。確かに異様な外見ダスが」
テムジンも貂蝉と卑弥呼をこう評する。
「それでも心は確かダスよ」
「ならいいか」
「大事なのは心やさかいな」
こう話してだった。彼等はだ。
貂蝉と卑弥呼にだ。彼等の食事を勧めるのだった。
「どうだ?餅食うか?」
「焼きそばあるで」
「ボルツもあるダスよ」
三人それぞれその食事を怪物達に勧める。
「美味いぜ、だからな」
「一緒に食わへんか?」
「ええ、喜んでね」
「その申し出受けさせてもらうわ」
二人は恥じらいを見せつつ彼等の誘いに乗った。そうしてだった。
あらためてだ。彼等の中に入りそうしたものを食べるのだった。
その中でだ。貂蝉は餅を食べつつこんなことを言った。
「そうそう、お餅はこうでないとね」
「柔らかいだろ」
「この感触がいいのよ」
「保存食にもなるしな」
「だからいいのよ」
こう話すのだった。そのうえでだ。
卑弥呼は焼きそばをすする。彼女?はこう述べる。
「海鮮五目焼きそばね」
「どないや?何で大平原に海の幸があるかは気にせんときや」
「そうね。この世界はある意味で特異点だから」
「食文化や服の文化はかなり進歩してると思うで」
「そう、ここはそういう世界なのよ」
まさにそうだと述べる卑弥呼だった。
「だからこそね。ああした異形の者達がね」
「介入してくるダスな」
「そうなのよ。困ったことにね」
「あの于吉達が狙って来るのよ」
卑弥呼に加えて貂蝉も話す。
「あたし達はそれをそれぞれの世界で防いでいるの」
「違う世界でもね」
「?というとだ」
彼女?達の言葉からだ。リョウはあることに気付いた。
そしてそのうえでだ。こう二人に問うたのである。
「この世界と同じ様な世界がまだ他にあるのか」
「そうよ。女の子達はそのままでね」
「それでも違う世界があるのよ」
「パラレルワールドか」
「それやな」
リョウに加えてロバートも言う。
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