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ハッピークローバー

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第六十四話 料理部だから思うことその十二

「身体が大きいということよ」
「そういうことね」
「ただヒトラーが背があったことは」
 それなりにだ。
「私も聞いて驚いたわ」
「小柄って言われたからね」
「ところがね」
 その実はというのだ。
「一七〇普通に超えていて」
「当時のドイツ人でも普通で」
「写真や映像を観てもね」 
 そこにはカラーのものもある。
「全然ね」
「小さくないのよね」
「だからね」
 それでというのだ。
「何処がね」
「小さいかって」
「かえって不思議に思ったわ」
「そうよね、あの人については」
 ブラジルから来た娘も言った。
「かな恵もでしょ」
「子供の頃動画のあの人観てね」
「全然小さくなくてでしょ」
「あれっ、ってね」
 その様にというのだ。
「思ったわ」
「そうよね」
「本当にね」
「小さくないのよね、あの人」
「実際はね」
「当時のドイツって一八〇あったら」
 それだけあればというのだ。
「背が高いってね」
「思われたのよね」
「そうよ」
 親衛隊の入隊基準がそうであった、尚親衛隊長であるヒムラーはそこまで背は高くなかった様である。
「それだとね」
「ヒトラーはね」
「全然ね」
「小さくないわね」
「一七五あったら」
 一八〇で長身と認識されてだ。
「だったらね」
「小さいどころか」
「普通位でしょ」
「むしろ普通よりちょっと高い?」
「それ位よね」
「むしろね」
 こうしたことを話した。
「本当に」
「そうよね」
 二人でこうした話をして今度はお互いに飲んだ、すると。
 かな恵は相手の娘に笑ってこんなことを言った。
「いや、もうどんどんね」
「酔いが回ってるわね」
「ううん、調子出て来たわ」
 笑っての言葉だった。
「私ね」
「調子出て来たの」
「うん」
 笑いながら答えた。
「何かね」
「あんたお酒好きよね」
「大好きなのよ」
 好きどころかというのだ。
「それでね」
「今もなのね」
「もうね」
 それこそというのだ。
「調子が出てね」
「これからなのね」
「飲めるわ」
「もう相当飲んでるのに」
「これまでが準備体操で」
 そうしたものでというのだ。 
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