ハッピークローバー
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第六十四話 料理部だから思うことその十
「本当に」
「そうでしょ、それでね」
「そのシェラスコ食べて」
「ワインとかビンガもね」
こうした酒達もというのだ。
「楽しむのがね」
「いいのね」
「そう、けれどね」
「けれど?」
「今の飲み方も好きよ」
かな恵に日本酒を飲みつつ応えた。
「海の幸を肴にね」
「飲んで食べるのもなのね」
「好きよ、お豆腐だってね」
「いいおつまみでしょ」
「ええ」
かな恵にその通りと答えた。
「冷奴大好きよ」
「そうそう、お豆腐があって」
かな恵も笑顔で飲みながら応えた。
「お醤油かぽん酢かけたらね」
「それでもよね」
「見事なおつまみよ」
「それの出来上がりね」
「私お家でもよく食べるの」
冷奴をというのだ。
「あっさりしてるしすぐに用意出来るし」
「それ大きいわよね」
「でしょ?今だってね」
「海の幸になのね」
「お豆腐もあるから」
「そういうの肴にしてね」
「飲んでるけれど」
「これもいいわね」
ブラジルから来た娘はまた応えた。
「本当に」
「そうでしょ、じゃあね」
「このままよね」
「飲んでね」
そうしてというのだ。
「楽しもう」
「それじゃあね」
「私お酒大好きだし」
かな恵はその顔を余計に赤くさせて話した。
「もう飲めるならね」
「止まらないのよね、あんたは」
「そうなの、もう飲みだしたら」
一旦そうなればというのだ。
「ずっとね」
「止まらないのね」
「それでとことん飲んで」
そうしてというのだ。
「いつも成海っちに介抱してもらってるに」
「工業科のラグビー部の子よね」
「うん、最近どんどん大きくなって」
かな恵は成海の話もした。
「もう一七〇とっくに超えてる」
「そうなの」
「中学の時は私より小さかったのに」
それがというのだ。
「今じゃ私よりもよ」
「大きくなったの」
「そうなの」
そうなったというのだ。
「高校入って」
「あんたも大きいけれどね」
「そう?」
「日本人って小さいって聞いたけど」
それがというのだ。
「皆案外大きいし」
「私もなの」
「その中でもね」
特にというのだ。
「大きい方よ」
「女の子としては?」
「ええ、まあブラジル人ってそんなにね」
「大きくないのね」
「暑い国はね」
どうしてもという言葉だった。
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