星河の覇皇
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第八十三部第二章 撤退の果てにその二十五
「思えないな」
「全くですね」
「オムダーマンとティムールの戦いの前からです」
「しきりにそうしています」
「このサハラにおいて」
「そして連合本土でもですね」
「そちらでもそうしているとか」
昨今そうしているというのだ。
「何かマウリア軍は変わりました」
「妙にエウロパ寄りになり」
「そうしてです」
「エウロパにも情報を渡しています」
「戦略が変わった様です」
「ジャバル副主席か」
艦長は彼の名前を出した。
「彼が世に出てからな」
「マウリアが変わりましたね」
「我々のパーティーに盛んに参加する様になり」
「関係なくとも参加してくる程です」
「直前に申し出て」
「そして笑顔で参加します」
その際しっかりと料理も持って来る、飲みものもだ。そうして礼儀を尽くしてパーティーに参加しているのだ。
そうして連合の軍人達と楽しく歓談する、表向きは至って友好的だ。だがそれはあくまで仮面だと多くの者が見ているのだ。
それでだ、艦橋にいる彼等も話すのだった。
「艦艇はそれ自体が秘密の塊です」
「軍事機密そのものです」
「我々が案内する場所のみを歩いてくれればいいですが」
「そして歓談から何かを聞き出す」
「そうしようとしていますね」
「どうやら」
「そう見えるな、あの国はエウロパに情報を流し」
特に技術のそれをというのだ。
「そしてだ」
「エウロパを強くする」
「そう考えていますね」
「そして我々といがみ合わせ」
「そのバランサーとなり続ける」
「そうも考えていますね」
「自分達が強くなりな」
連合の技術を取り入れてだ。
「そうしてな」
「色々考えていますね」
「狡猾と言うべきか」
「それとも抜け目がないと言うべきか」
「とかく彼等は自国の国益を考えて動いていますね」
「こうしたことも」
「その考えと行動は見事だが」
それでもとだ、艦長はまた言った。
「しかしな」
「それでもですね」
「あの国の戦略が我々の国益を損ねるなら」
「そうであるなら」
「それは妨げる」
タイ、自分達の国益を守る為にだ。艦長は言った。
「いいな、だからだ」
「彼等に目を光らせ」
「決してですね」
「自由にはしないことですね」
「我々の決めた範囲でのみ動いてもらいますね」
「そうしてもらう、何か兵士がだ」
士官についてきた彼等がとうのだ。
「艦内のトイレに入りだ」
「トイレ?」
「トイレですか」
「そうだ、トイレを見て回ってだ」
その中をというのだ。
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