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ハッピークローバー

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第六十二話 青く奇麗な海を観てその二

「安心しなさいね」
「別に、ですね」
「これと言って襲われないですね」
「海水浴場で泳いでる限りは」
「部活はしても楽しくで」
 それでというのだ。
「遊びもしてね」
「お酒ですね」
「夜は」
「海の幸が出て」
「そうしてですよね」
「そうよ、もう飲み過ぎるななんてことはね」
 それこそというのだ。
「言わないから」
「そうですか」
「もうとことんですか」
「とことんまで飲むんですね」
「夜は」
「私だって飲むしね」 
 先輩は笑ってこう返した。
「それで朝は二日酔いになったらお風呂よ」
「お風呂に入ってですね」
「そこで汗かいてお酒抜くんですね」
「そうするんですね」
「そうよ、サウナでも湯舟でもね」
 どれでもというのだ。
「ホテルも朝温度高めにしてくれてるし」
「だからですか」
「そこで、ですか」
「汗を思いきりかいて」
「お酒抜くんですね」
「そうするんですね」
「特にサウナよ」
 こちらだというのだ。
「ホテルのサウナ只でさえ気温高いのに」
「朝はなんですね」
「特に高くて」
「汗もすぐにかけるんですね」
「だからね」 
 そうした状況になっているからだというのだ。
「もうよ」
「一気にですね」
「汗をかいて」
「それでお酒抜くんですね」
「そうするのよ、二日酔いで部活には出られないでしょ」
 その練習にはというのだ。
「出たらウェア着て走らさせられるそうだけれどね」
「そこで汗かいてですか」
「そのうえでお酒抜くんですか」
「そうするんですか」
「そうよ、それでもお酒抜けるらしくて」
 先輩は一華達にさらに話した。
「元西武の東尾さんはそうしてたらしいわ」
「ああ、エースだった」
「スライダーとシュートで攻めてた人ですね」
「監督もやられましたね」
「物凄く気の強い人ですね」
「あの人なんて朝まで飲んで」
 兎角酒好きであるという。
「翌日練習の時にウェア着て」
「そうして走って」
「汗かいて」
「それでお酒抜いてたんですね」
「それで投げてたんですね」
「汗をかいたら」
 そうすればというのだ。
「お酒抜けて動きがよくなるからね」
「そうですね、二日酔いになっても」
「お酒抜けたらそれですっきりしますし」
「充分動ける様にもなりますし」
「試合も出来ますね」
「逆にお酒残ってるとね」
 即ち二日酔いのままならというのだ。 
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