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ドリトル先生とタキタロウ

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第六幕その十一

「美味しくなるしね」
「まあどっちも美味しいけれどね」
「最初からね」
「いざ食べてみると」
「日本の人達の言う通りに」
「美味しいよ」
「しかしカレーに合うかどうかというと」 
 このことはというのだ。
「不安に思うけれど」
「これが合う」
「あと蟹とか海老とかお魚も」
「やっぱり合うのよね」
「貝だって」
「カレーはいいね、そのカレーを食べられて幸せだよ」
 先生は笑顔でこうも言いました。
「全く以てね」
「先生ってこう言ってくれるしね」
「食べものは美味しいって」
「文句言わないからね」
「そのことも嬉しいよ」
「実際に美味しいよ、僕はまずいと思うことはね」 
 食べてというのです。
「あまりないね」
「そうだよね」
「これといってね」
「先生って食べてまずいって言うことないね」
「滅多にね」
「特に日本に来てからはね」
 それからはというのです。
「ほぼないね」
「日本のものは美味しいからね」
「どんなものでも」
「イギリス料理ですら美味しいし」
「ティーセットなんかイギリス越えてるね」
「そんな風だからね」
 だからだというのです。
「もう僕はだよ」
「まずいと言うことはないね」
「日本にいたら」
「尚更だね」
「美味しいものばかりなんで」
「そうなんだ、それに美味しいと思えれば」
 それでというのです。
「いいよね」
「そうだよね」
「それで幸せと思えればね」
「もうそれで勝ちだよ」
「誰だってね」
「そして感謝出来れば」 
 そうも出来ればというのです。
「勝ちだね」
「うん、それでね」
「まさにね」
「それで勝ちよ」
「本当にね」
「そう、幸せなら勝ちと言ってよくね」 
 そしてと言う先生でした。
「僕は幸せだから」
「勝ってるね」
「もうそれでね」
「誰かに勝ってるかじゃなくて」
「人生の勝ち負けだね」
「勝ち組負け組ってのは幸せかどうかだろうね」
 先生が思うにです。 
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