神々の塔
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第一話 衝撃の後でその八
「後はもうや」
「憂いなくな」
「踏破に挑めるわ」
「そうなるな」
「そやで」
「ほんま太宰ちゃんおってよかったわ」
シェリルはしみじみとした口調で述べた、そこには彼の資質そこから来る絶対の信頼がはっきりと出ていた。
「彼がおったら」
「ほんま政のことはな」
「特に内政はな」
「任せられるわ」
「そやな、ほな」
「留守の間はな」
綾乃はシェリルにも話した。
「任せるわ」
「そうしてな」
「行こな、確か」
綾乃はこうも言った。
「神々の塔は一万階以上あるね」
「地下世界からあってよ」
アレンカールはその塔の話に応えて述べた。
「それで外の世界にも出ていてね」
「そこからさらに伸びてやね」
「天界にまで伸びているっていうから」
「もう優にやね」
「一万階以上あるわよ」
「そやね」
「言うならばベルの塔よ」
アレンカールは聖書にあるこの塔の話もした。
「まさにね」
「神様の場所まで至った」
「それよ、聖書では壊されたけれど」
他ならぬその神にだ、神の傍に至らんとしたことか神の存在を疑ったことに対する怒り故にそうされたという。
「けれどね」
「こっちのバベルの塔はやね」
「そのまま壊されずにね」
「天界にまでやね」
「届いているわ」
「そうなってるね」
「それでよ」
アレンカールはさらに話した。
「エカチェリーナちゃん達は踏破したし」
「うち等もやね」
「そうするのよ」
「そういうことやね」
「それならよ」
アレンカールに笑みを浮かべて話した。
「もうね」
「やるしかないわ」
「ええ、じゃあ太宰ちゃんにもね」
「お話するわ」
「そしてそのうえで」
「神々の塔に挑戦しよな」
「そうしましょう」
綾乃に笑顔で述べた、そしてだった。
綾乃はすぐに自分達の国である副宰相国家の内政を統括する太宰修治を読んだ。そのうえで自分達の考えを話すとだった。
太宰は綾乃の前で畏まってこう述べた。
「わかりました、ほなです」
「うち等は行ってきてええね」
「行かれて下さい」
神々の塔にとだ、太宰は答えた。
「是非、神星ともなりますと」
「これ以上強なろと思ったら」
「やはりです」
「神々の塔に行くのが一番やね」
「僕達も神霊の方々に来て頂き戦い」
その神霊達と、というのだ。
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