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おぢばにおかえり

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第七十二話 キャンバスライフその四十一

「何があってもね」
「もう一人のお祖母ちゃんの口癖なんで」
「本当にそのお祖母さんが嫌いなのはわかったから」
「そうした考えでいないことですね」
「自分はね。それで私もね」
 新一君にあらためて言いました。
「そうした考えはね」
「持っていないですから」
「そんな教えおみちにないから」
 だからです。
「それでね」
「そうなんですね」
「そう、だからね」 
 それで、です。
「させてもらうから」
「宜しくお願いします、じゃあ僕も」
「その考えでいってね」
「あと不平不満も持たないことですね」
 新一君はこうも言いました。
「そうですね」
「新一君はあまりない方よね」
「思うと愚痴を言います」
「聞いたことないわよ」
「まああまりないってことですね」
 新一君自身が言いました。
「つまりは」
「そういうことね」
「はい、食べものについても飲みものについても」
「学校のことにも?」
「こんな設備いい学校滅多にないですよ」
 こう私に言いました。
「観ているだけで飽きないですし気の合う友達もいますし」
「そうなのね」
「詰所の人達もおられて」
 そして私も見てきました。
「先輩もおられて」
「私もなの」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「不平不満ないです、地元も好きですしね」
「不平不満ないことはいいことね」
「持ったら努力しろって言われました」
 その様にというのです。 
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