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イベリス

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第八十二話 合宿を前にしてその十

「一緒にあったら」
「それならですね」
「いいわよね」
「そうですよね」
「私も本屋さんが減って」
「寂しいですか」
「凄く残念にね」
 その様にというのだ。
「思ってるわ」
「そうですか」
「昔はもっとね」
「私達が子供の頃なんて」
「もっと本屋さん多かったでしょ」
「はい」
 その通りだとだ、咲も答えた。
「確かに」
「確かにアマゾンとかならね」
「どんな本も手に入りますね」
「絶版の本でも」
 そうであってもというのだ。
「手に入りますし」
「売っている人やお店があって」
「そうしてですね」
 それでというのだ。
「買えますね」
「時として高い場合もあるけれど」
 絶版になり長い歳月が経っていればそうなる、三十年以上前の本になるとそれなりの値段になることも多い。
「けれどね」
「買えることは買えますね」
「お金があればね」
 それならというのだ。
「買えるわね」
「そう思うとアマゾンって便利ですね」
 心からだ、咲は思った。
「本当に」
「ええ、けれどね」
「本屋さんは本屋さんで、ですね」
「いいでしょ」
「独特の雰囲気があって」
「ええ、本を手に取って調べることも出来て」
「いいですね」
「だからね」
 そえでというのだ。
「こっちもね」
「悪くないですね」
「そうよ」
 こう言うのだった。
「だから減ることはね」
「残念ですね」
「電子書籍や通販にはない」
「よさがありますね」
「本屋さんにはね」
「ですね、コンビニにもです」
 こうした店にもというのだ。
「本はありますが」
「雑誌もね」
「そこでも買えるにしても」
「本屋さんで買うこともね」
 こちらもというのだ。
「いいでしょ」
「はい、それもまた」
「それがいいから」
「本屋さな減ってですか」
「残念よ、それでもなくなることはね」
「ないですか」
「流石にね、けれど減るだけで」
 それだけでというのだ。
「残念よ」
「そうですか」
「ええ、ただね」
 副部長はこうも話した。
「ウェブ漫画はウエブ漫画でね」
「お好きで」
「それでね」
 そのうえでというのだ。 
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