ハッピークローバー
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第五十六話 かなり飲んだのでその三
「飾らないでパワフルでね」
「全体的に見ていい人みたいね」
「さっき話した人とはまた違うよ」
「自分で自分を真顔で尊敬しろとか言う様な」
「そんな人じゃね」
それこそというのだ。
「間違ってもないよ」
「それでそうした人こそよね」
「自分を尊敬しろなんてね」
そんなことはというのだ。
「言わないよ」
「まあ普通の人は言わないことだしね」
一華はここまで聞いてこう言った、人間には羞恥心というものが存在しそれがある限り言えない言葉だからだ。
「もっともね」
「そうだね、そんな人は人生経験も豊富で」
「そこから学んでるから」
「反省もするしね」
人生経験を積む中でだ。
「そうもするから」
「そんなこと言わないわね」
「馬鹿な人は経験から学ぶって言うけれど」
愚者は経験に学び自分は歴史に学ぶ、ドイツの宰相であったオットー=フォン=ビスマルクの言葉である。
「経験から学ぶって」
「凄いことよね」
「これだけでも違うよ」
「経験から学べたら馬鹿じゃないわよね」
「中には経験積もうとしないか」
若しくはというのだ。
「何が会っても反省しなくてね」
「学ばない人もいるわよね」
「それで馬鹿なことを繰り返す」
「そうした人もいるし」
「何があってもね」
それでもというのだ。
「反省しないで学ばない」
「そんな人いるわね」
「どんなとんでもないことして批判されても」
そうした経験を積んでもというのだ。
「そうしてもね」
「反省しないでね」
「経験を積まない人も」
そうした人間もというのだ。
「いるしね」
「そうした人と比べたら」
「経験から学ぶことも」
このこともというのだ。
「凄いことだよ」
「それ言えるわね」
「確かに歴史から学べたら」
この場合もというのだ。
「凄いけれどどっちもね」
「凄いことよね」
「全然馬鹿じゃないよ」
経験から学ぶということはというのだ。
「もうね」
「どっちが凄いかっていうと」
「全くね」
「言えないわよね」
「同じだよ」
経験から学ぶことも歴史から学ぶこともというのだ。
「経験は最高の教師だって言う人もいたしね」
「その言葉その通りよね」
一華もそれはと頷いて答えた。
「本当に」
「ただ授業料は少し高いとも書いてたけどね」
「ああ、反省とか後悔とか」
「苦い思いもするから」
だからだというのだ。
「授業料はね」
「高いわね」
「お金は支払わないけれど」
それでもというのだ。
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