八条学園騒動記
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第六百八十二話 マイナー国家の中のマイナー国家としてその四
「こんなことを今ね」
「言ってないね」
「そうよ」
こうトムに話した。
「本当にね」
「そうだね、やっぱり」
「あの国の人達のテンションは」
「また別だね」
「連合一でしょ」
そこまでのものだというのだ。
「デモになったら大騒ぎする」
「あそこのデモは有名だよ」
シッドも言った。
「お坊さんもね」
「ああ、仏教のよね」
「神父さんでも牧師さんでもね」
キリスト教の聖職者達もというのだ、神父がカトリックでありプロテスタントは牧師となっている。
「集団で鉄パイプ持って暴れるから」
「それないわね、カナダじゃ」
「牧師さんがだよ」
シッドはどうかという顔で言った。
「そんなね」
「鉄パイプ持ってね」
「集団で暴れるとか」
「想像も出来ないわね」
「そうだよ、法衣着て」
そのうえでというのだ。
「何かでデモして」
「暴れ回るとかね」
「そもそも他の国ではないから」
「韓国以外ではね」
「だからね」
それでというのだ。
「他の国ではね」
「有り得ないわ」
メアリーも言った。
「宗教家の人がそんなことするとか」
「あそこはデモが兎に角多くて」
「ストライキでもね」
「うん、暴れてね」
集団でそうしてというのだ。
「同じだから」
「デモもストライキも」
「あそこは区分ないから」
デモとストライキのそれはというのだ。
「ストライキっていったらね」
「ええ、何もしないのよ」
メアリーは答えた。
「こちらの要求を呑むまでね」
「仕事をしないでね」
「それで交渉するけれど」
「労働組合がよくやるね」
「そうよ」
シッドにその通りだと答えた。
「デモも組合がよくやるけれど」
「ストライキは動かないもので」
「暴れるものじゃないよね」
「けれど韓国ではね」
この国ではというのだ。
「ストライキでもね」
「暴れるね」
「そうなるから」
「区分ないね」
「カナダ人はデモはあまりしなくて」
そしてというのだ。
「その内容もね」
「穏やかだね」
「そうよ、それでストライキはね」
この時はというのだ。
「何もしないわ」
「普通だね」
「韓国とは違うわ」
「そしてそれがだね」
「かえってね」
「目立たないんだね」
「パフォーマンスも」
これもというのだ。
「ユーチューブでチェックしたら」
「カナダの人達のそれは」
「結構ね」
「大人しんだね」
「そうなのよね」
残念そうに述べた。
「これが」
「ううん、大人しいっていいことでも」
トムは口をへの字にさせて言った。
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