ハッピークローバー
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第五十三話 夏祭りその四
「私だってあれは無理よ」
「派手過ぎて恥ずかしいでしょ」
「最近黒下着もやっと、ってなってきたけれど」
身に着けられる様になったというのだ。
「けれどね」
「それでもよね」
「ティーバックはね。褌はもっとね」
「ないわよね」
「あと絶対に穿く」
富美子はそれは絶対とした。
「さもないと服汚れるし」
「冷えるしね」
「だからね」
それでというのだ。
「下着はね」
「絶対に着けるわね」
「そうしてるの」
こう一華に答えた。
「私はね」
「浴衣でもよね」
「当然よ」
それはというのだ。
「折角の浴衣が汚れて」
「しかも冷えるから」
「冷えたらね」
富美子は顔を顰めさせて話した。
「おトイレは近くなるし」
「身体にもよくないわね」
「だからよ」
そうしたことがあるからだというのだ。
「浴衣でも下着はね」
「穿くのね」
「ショーツはね」
「それで富美子もショーツ穿いて」
「そのうえからよ」
今の話の通りにというのだ。
「半ズボンかスパッツ穿いて」
「ライン見えない様にするのね」
「ライン見えたら」
ショーツのそれはというのだ。
「やっぱりね」
「恥ずかしいわよね」
「浴衣汚したり冷えることは嫌だけれど」
「ライン透けることも嫌よね」
「下着見えてるのと同じじゃない」
ラインが見えることはというのだ。
「もうね」
「そうよね、色が透けてもそうだし」
留奈もそれはと話した。
「それにね」
「ラインだってね」
「一緒だから。誰だって下着は穿いてるけれど」
このことは事実だがというのだ。
「けれどね」
「それでもよね」
「そう、それが透けたりすることはね」
こう一華に話した。
「まさによ」
「下着見えるのと同じだから」
「それでよ」
その為にというのだ。
「私としてもね」
「留奈も嫌で」
「私もそうしてるわ」
「浴衣の時は」
「ショーツの上にスパッツ穿いてね」
留奈はこちら派だった。
「それでよ」
「浴衣着てるのね」
「ええ、こうしたらね」
「本当にライン出ないで」
「ちょっと暑いけれど」
一枚余分に着ているだけだ。
「それでもよ」
「ラインが出ない」
「このことはね」
まさにというのだ。
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