八条学園騒動記
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第六百八十一話 料理チャンネルその一
料理チャンネル
メアリーとトム、シッド動画チャンネルを立ち上げてだった。
そこに料理を作って食べる動画を上げていった、毎日そうしてだった。
ツイッターやフェイスブックでも宣伝した、だが。
「やっぱりね」
「最初はね」
トムとシッドは動画の視聴者数をチェックしつつ話した。
「こんなものだね」
「二桁って位だね」
「どの動画チャンネルもそうだっていうしね」
「観る人少ないね」
「小説や漫画でも一緒みたいよ」
メアリーも言ってきた、三人は彼女のスマートフォンでチェックをしている、そのうえで話しているのだ。
「これがね」
「ああ、何処でもなんだ」
「最初は読者さん少ないんだ」
「どんな人気サイトでもだね」
「最初はそうなんだ」
「最初から一万とかね」
そうした読者数はというのだ。
「有り得ないのよ」
「有名人じゃないとだね」
トムが応えて言った。
「そうだね」
「そうよ、有名人のチャンネルだとね」
「最初から注目されていて」
「視聴者数がね」
それがというのだ。
「多いのよ」
「有名なのはそれだけで得だね」
「そうよ」
その通りだとだ、メアリーは答えた。
「悪名高い人でもね」
「注目されるとだね」
「それで勝ちよ」
「悪名は無名に勝るかな」
「そうよ」
メアリーはまたその通りだと答えた。
「実際にね」
「カナダは無名だね」
「文句なしにね」
「やっぱりそっちだね」
「エウロパ知らない連合の人いないじゃない」
連合の敵であるこの国をというのだ。
「そうでしょ」
「確かにね」
シッドもその通りだと答えた。
「その国家元首もね」
「総統もね」
「丁度ナチスと同じ称号だし」
「ヒトラーとね」
「ギルフォードの奴だね」
「あいつ知らない人いないでしょ」
メアリーも嫌悪を込めて言う、連合でエウロパを好きな人間はいないが特に国家元首である総統は嫌われるのだ。
「連合に」
「一人もね」
「そう、悪名はね」
「エウロパがサンプルだね」
「最高のね」
まさにというのだ。
「それなのよ」
「そういうことだね」
「けれどカナダの大統領なんて」
「知ってる人少ないよね」
「同じ様なはじまりのオーストラリアの大統領は知られていても」
それでもというのだ。
「カナダの大統領なんてね」
「知ってる人少ないね」
「カナダ人以外には」
自国の市民達以外にはというのだ。
「もうよ」
「誰それなんだ」
「そうよ、挙句国際会議に出ても」
そうしてもというのだ。
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