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夢幻水滸伝

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第二百七十話 晴れた時にはその一

                第二百七十話  晴れた時には
 二日目も雨だった、羅は降り続いている激しい雨の中で全軍に命じた。
「今日もや」
「攻めますね」
「そうする、出来れば空船も使いたいが」
 呉に空を見上げつつ応えた。
「しかしな」
「それはですね」
「出来たらでな」
 天気を見ての判断だというのだ。
「それが出来んとな」
「昨日と同じ様にですか」
「攻めるで、大砲も使ってな」
 そうもしてというのだ。
「攻めるで」
「わかりました」
「敵は相変わらず守りを固めてる」 
 南軍の方を見て言った。
「二百四十万の大軍がや」
「しっかり守っていますね」
「巨大な戦線受け持てるだけの兵がな」 
 まさにそれだけの数の者達がというのだ。
「そうしてる、それやとな」
「我々もですね」
「同じだけの数でや」
 その二百四十万の軍勢でというのだ。
「攻めるで」
「ほな」
「今回は自分達にもな」
 星の者達を見て話した。
「昨日は采配に集中してもらってたけど」
「神具を使ってですね」
 陳が言ってきた。
「そうしてですね」
「攻めてもらうで」
「空船や大砲だけでなく」
「騎兵隊も使うけどな」
 それと共にというのだ。
「今日はな」
「僕達もですね」
「そうしてもらう、神具を存分に使ってや」
 そうしてというのだ。
「激しくな」
「攻めていきますね」
「そうする、そして我もや」
 羅は自分もと言った。
「そうする」
「羅さんは昨日と同じですね」
 陳は羅の今の言葉を受けて言った。
「そうですね」
「そやな、そうもしてな」
「攻めていき」
「突破する、ええな」
「そうしますね」
「そや、今日はそうして攻めるで」 
 こう言ってだった。
 羅は将兵達に朝飯を食わせると攻勢を開始した、今日は中央に歩兵と砲兵を配置し左右に騎兵隊と空船をそれぞれ置いてだった。
 南軍を攻めにかかった、その先頭にはだった。
「今日は星の連中も攻めてきてるな」
「そやな」
 施は郭のその言葉に頷いた。
「やっぱり星のモンの力は絶大や」
「一人で十万の兵に匹敵する」
「まさに戦略兵器や」
「その星のモンが中心に攻めるとな」
「どんな大軍でももたん」 
 それこそというのだ。
「そうなる」
「そや、その星のモンに対することが出来るのは」
「同じ星のモンや」
「そや、ここはや」
 郭は施に余裕のある笑みを浮かべつつも真剣に答えた。 
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