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ハッピークローバー

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第四十九話 ラフな格好をその十一

「一気に冷やしたいなら」
「そうすればいいですね」
「冷凍庫に入れる手もあるけれど」
 一気に冷やすにはだ。
「こうしたやり方もね」
「ありますね」
「そうね、私これ部活で知ったわ」
「この料理部で」
「それまではね」
 とてもというのだ。
「知らなかったわ」
「そうだったんですね」
「けれどね」
「日本に来られて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「この冷やし方を教えてもらったわ」
「そうですか、私はお母さんにです」
「教えてもらったの」
「いい冷やし方として」
 それでというのだ。
「教えてもらいました」
「そうなのね」
「それもいいことですね」
「よくそんなこと教えてくれたわね」
「生活の知恵って言われました」
 母からというのだ。
「こうしたことも」
「そうなのね」
「このこともいいことですよね」
「出来たお母さんね、世の中のルールと生活の知恵を教えてくれて」 
 そうしてとだ、先輩も話した。
「それで常識があるなら」
「いいお母さんですか」
「いい親よ。お父さんもでしょ」
「はい、お父さんも」
「なら充分よ、そうした親御さんなら」
「幸せですね」
「例えお一人でもね」
 片親でもというのだ。
「いいわよ」
「そうですね」
「ええ、鈴木さんいいご両親持ったわよ」
「よかったです、ただ」
「ただ、ですか」
「いいご両親を持ったら」
 それならと言うのだった。
「お手本にしてね」
「自分もですね」
「いい親になることですね」
「自分もね」
「そうなることですか」
「いい親御さんならお手本にして」
 そうしてというのだ。
「悪い親ならね」
「反面教師ですね」
「そうすることよ、そしてね」
「いい親になることですね」
「毒親はよ」
 即ち悪い親はというのだ。
「ああはなるまいよ」
「そう思ってですね」
「よく見て」
「そうはならないことですね」
「さっきお話した知り合いも」
 かな恵が扱っている鍋を見た、もう沸騰しているのでかな恵は麺を入れていた。そして箸でばらけさせてもいる。
「そうしてるわ」
「そのお父さんをですね」
「絶対の反面教師にしてね」 
 その様にしてというのだ。
「暮らしてるわ」
「それで結婚したら」
「絶対にね」
 まさに何があってもというのだ。 
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