夢幻水滸伝
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第二百六十七話 徐州に向けてその十五
「騎兵も然りや」
「左様ですね」
「現に騎兵の機動力と衝撃力を防いでや」
そのうえでというのだ。
「勝った話も多いしな」
「左様ですね」
「騎兵は確かに強い」
このことは事実だというのだ。
「しかしな」
「対策はありますね」
「それを以てな」
「敵の騎兵を防ぎますか」
「そうするで、あるもんを使って」
そしてというのだ。
「ないもんはな」
「補いますね」
「そうして敵の武器はな」
それはというと。
「封じる」
「そうして勝つもんですね」
「そやからな」
「ここはですね」
「そうして勝つで」
こう言ってそうしてだった。
施は仲間達と飯を食った、夕食だがそれを食べた時にだ。
彼はこの時はこう言った。
「戦の場でも飯はな」
「しっかりとですね」
蒲が応えた。
「食べますね」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
「戦うんや」
「そやから糧食もですね」
「運んでる、しかもな」
「かなりの量を」
「何時でも腹一杯食えんとな」
「戦も出来んですね」
「そや、それでや」
その為にというのだ。
「糧食もな」
「多く運んでいますね」
「缶詰とかもな」
「あれもですね」
「缶詰あるのは有り難い」
施は心から言った。
「ほんまにな」
「ええ保存です」
「そや、あれも存分にや」
「徐州に運びますね」
「そうして兵達に食ってもらう」
その様にするというのだ。
「ええな」
「それでは」
「自分等もな」
「缶詰を食べて」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「皆でな」
「食べていきますね」
「そうするで」
こう言ってだった。
施は今は仲間達と共に飯を食った、その飯の中に缶詰の食材を使っていることを仲間達が知ったのは後のことであった。
第二百六十七話 完
2022・7・23
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