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八条学園騒動記

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第六百八十話 食べてみてその十一

「なくなるのよ」
「宣伝次第だね」
「宣伝によっては実際以上によ」 
 さらにというのだ。
「凄く見せられるのよ」
「ナチスはそうしたしね」
 シッドはまさにその政権の話をした。
「実際よりさらにね」
「ドイツを強くて凄い国に見せてね」
「内外に印象付けていたね」
「ゲッペルスがそうしたのよ」 
 他ならぬナチスの宣伝相である、ナチスの中心人物の一人としてその名を知らしめるのに多大な貢献を果たした。
「あいつがね」
「ゲッペルスも悪い奴だったね」
「極悪人よ」
 連合ではナチスの人間は全てこのカテゴリーに自動的に入る。
「まさにね」
「そうだよね」
「上に超が十は付く位にね」
 そこまでのというのだ。
「まさによ」
「極悪人で」
「とんでもない奴よ、けれどね」
 それでもとだ、メアリーはシッドに話した。
「頭がよかったことはね」
「事実だね」
「だからよ」
 その為にというのだ。
「ヒトラーもナチスの宣伝の責任者によ」
「したんだね」
「ナチスは宣伝を重視していたけれど」
 だからこそ宣伝の為の省までもうけたのだ。
「その責任者によ」
「ゲッペルスを任命したんだ」
「それえヒトラーはかなり猜疑心が深かったけれど」
 このことはスターリンも同じだ、独裁者は自分の権力を守る為これを深めることが非常に多いのだ。
「ゲッペルスはね」
「信頼していたんだ」
「かなりね」
「あのヒトラーがね」
「ヒトラーは人を見る目があったから」
 メアリーは少なくとも彼をこう評していた。
「有能な人はね」
「用いていたんだ」
「そうよ」
「ゲッペルスにしても」
「そういうことよ」
 まさにというのだ。
「有能だったから」
「宣伝相になったんだね」
「そうよ」
「成程ね」
「そしてヒトラーの期待に応えて」
 ゲッペルスはというのだ。 
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