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レーヴァティン

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第二百七十一話 調べ終えその九

「嫌われようが構わないと」
「言っていてか」
「そしてただ勉強しているだけでござった」
「意地悪等はしないか」
「しかし愛想よくもです」
 そうしたこともというのだ。
「しなかったでござる」
「あくまで自分だけか」
「自分のすることだけをして」
 そうしてというのだ。
「他の人に何かすることはでござった」
「なかったか」
「意識していなかったでござる」
 他人のことはというのだ。
「そして嫌われてもでござる」
「気にしていなかったか」
「別に嫌われてはいなかったでござるが」
 それでもというのだ。
「好かれてもでござる」
「いなかったか」
「まあいることはわかっていても」
「相手が他人と関わらないからだな」
「そうでござったから」
 その為にというのだ。
「何かクラスで、でござる」
「一人だけでいたか」
「そうした人でござった」
「それはもう他人と関わりたくない」
「そうした人でござるな」
「俺はそう思った」 
 こう智に答えた。
「聞いていてな」
「そうした人もいるでござるな」
「そうだな、だが悪意がない人間はな」
「特に嫌われないでござるな」
「自分勝手も嫌われるが」 
 それが過ぎればだ。
「悪意を常に出していてだ」
「悪事ばかりを為すのならでござるな」
「嫌われない筈がない」
「直接悪事を行っていない相手でも」
「その悪い行いを見てだ」
 そうしてというのだ。
「嫌う」
「そうでござるな」
「そうだな」
 英雄は頷いて応えた、そうしてだった。
 その日も調べていった、それが終わってだ。
 英雄は夕食を摂ったが今宵は鮪だった、それを刺身にして食い。
 カブト煮も食うが久志はその頭を見て言った。
「こんなの食えるなんてな」
「思わなかったか」
「ああ、凄いな」
「そちらの浮島でも鮪は食うが」
「こうした料理はないんだよ」
 久志は英雄に答えた。
「どうしてもな」
「そうか」
「あと鰻はあってもな」
 この魚の料理はというのだ。
「わかるだろ、連合王国領のな」
「鰻のゼリーか」
「あれがあるんだよ」
「蒲焼きはないな」
「ああ、白いご飯があってな」
 久志は鰻丼の話をした。
「そこに蒲焼きを乗せてな」
「たれをかけるな」
「あの最高の食い方もな」
「あちらではないな」
「炭火で焼いてたれかけたらな」
 久志は実に食べたそうに話した。 
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