八条学園騒動記
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第六百七十八話 従姉と弟と三人でその十二
「正義を果たすわよ」
「特価だからうんと買って」
「ポイントもね」
「うんと貯めるんだね」
「こんないいことはないわよ」
「安く買ってポイントも貯める」
「最高の正義よ」
こうも言うのだった。
「本当にね」
「本当に特価は正義なのね」
「だからよ」
メアリーは店の中を見回して言った。
「お店の中繁盛してるでしょ」
「お客さんで一杯だね」
「皆わかってるから」
「今はスーパーが正義だって」
「このスーパーがね」
「だから皆来たんだね」
「そうよ」
その通りだというのだ。
「私達はこの人波を泳いで」
「それで買っていくんだ」
「そうするのよ」
シッドにも答えた。
「いいわね」
「じゃあ色々買うんだね」
「まずお野菜よ」
これだというのだ。
「キャベツや玉葱、ピーマンにもやしを」
「あれっ、カルボナーラの食材は」
「お野菜ないでしょ」
こうシッドに返した。
「カルボナーラは」
「ああ、ないね」
シッドも言われて頷いた。
「そういえば」
「大蒜や唐辛子は使うけれど」
「そういうのはお野菜のコーナーにもあるけれど」
メアリーに応えた、唐辛子は野菜のコーナーにまとめてあるものとスパイスのコーナーにあるものの二種類である。
「カルボナーラのソースは」
「動物性がメインだね」
トムがこう言って来た。
「まさに」
「生卵の黄身に生クリームにベーコンで」
「どれもね」
「カロリー高めもあってね」
「動物性がメインだね」
「だからよ」
メアリーもそれでと応えた。
「私もね」
「そうしたのはなんだ」
「それぞれのコーナーで買うから」
その様にするというのだ。
「ここは明日のお料理の食材をよ」
「買うんだね」
「ええ、明日はお野菜をうんと使ったね」
そうしたというのだ。
「お料理にしたいから」
「それでなんだ」
「まずはお野菜のコーナーに行きましょう」
「それを買ってだね」
「デザートの果物なんかも買って」
野菜のコーナーのすぐ傍に売られているそれ等をというのだ。
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