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ハッピークローバー

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第四十三話 全く以て同感その十四

「二十一世紀に入って結構経っても」
「そうだったら」
「完全にね」 
「呆れていて」
「読まなかったわ」
「続いていたかしら」
「編集部はそうだったかもね」
 雑誌のというのだ。
「だって人気はあったから」
「人気あったらなのね」
「それイコール売れるでしょ」
「ええ」
「アニメにもなってグッズやゲームも売れてたし」
 ゲームの方は多く出ているどれも面白いという、それこそファミコンの時から出ていた頃からである。
「世界的にも人気で」
「だからなのね」
「編集部としてはね」
「続けたかったのね」
「お金にもなるしね」
「それね」
「だってお金が入らないと」 
 さもないと、というのだ。
「会社成り立たないしお給料も出ないでしょ」
「そうよね」
 実加もそれはと頷いた。
「言われてみれば」
「アニメもゲームも売ってる人達がいてね」
「その人達の生活もあるから」
「売れればね」
 それならというのだ。
「もう売れる限りよ」
「描いてもらうのね」
「そうするものだからね」
「シビアね」
「それが世の中よ」
 つまり資本主義社会だというのだ。
「そうじゃない国もあるけれどね」
「そうじゃない国って」
「共産主義よ」
「北朝鮮?」
「あの国位よ、今中国でも普通に漫画家さんも出版社もあるから」
 共産主義となっているがだ。
「あそこ世襲で階級社会だけれど」
「共産主義なの」
「そうなっているから」
「お金のことは気にしなくていいの」
「あそこはね、けれどね」 
 ここで理虹はこうも言った。
「あそこに住みたい?」
「そんな筈ないでしょ」
 姉に即答で答えた。
「絶対に」
「そうでしょ」
「あそこだけは嫌よ」
「餓えていてね」
「究極の弾圧国家でしょ」
「階級まであるね」
「しかも国民皆兵の」
「嫌なことだらけね」
 理虹も言った。
「まさに
「自由に恋愛も結婚も出来ないでしょ」
「自由自体ないしね」
「絶対に嫌よ、日本にいられて」
 そしてというのだ。
「好きな漫画が完結したらよ」
「それでなの」
「私は幸せよ」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「幸せね」
「そう、それで幸せよ」
 姉に笑って話した。
「私はね。美味しいものを食べてもだけれどね」
「それでもなのね」
「充分幸せよ」
 姉に言うのだった、そしてその言葉は姉の心に残った。そうして彼女は一華達にもそのことを話すのだった。


第四十三話   完


                    2022・6・23 
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