レーヴァティン
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第二百六十九話 混沌と悪意の神その五
「宗教も同じだ」
「まともな宗教と邪教があってな」
「邪教の中にも時でそうされたものもあればな」
「キチガイもいればな」
「インチキもある」
「それぞれ種類があるな」
「それは覚えておくことだ」
絶対にとだ、英雄は述べた。
「やはりな」
「俺達も政をやってるしな」
「あの世界でな、それで今はクトゥルフのことをだ」
「調べ上げていこうな」
「徹底的にな」
まさにというのだ。
「そうしていくことだ」
「それが第一だな」
「今は」
「幸い文献にはかなり出ている」
久志は若布を食べてから言った、口の中に若布の独特の食感が伝わりそこにうどんのつゆの味もあって尚更いいと思いつつ。
「あっちの世界じゃな」
「神の一柱だけでありな」
「確かに邪神だけれどな」
「神は神でだ」
「その存在がはっきりしているしな」
「そうだ、だからだ」
英雄はうどんをすすりつつ言った。
「まずはだ」
「クトゥルフについて徹底的に調べてな」
「知り尽すことだ」
「そうだよな」
「知り尽せばな」
「それがそのまま力になるな」
「神と言えど長所も短所もある」
その両方を備えているというのだ。
「如何に強大でもな」
「その通りだよな」
「このことは東の浮嶋の仲間達にも言ったが」
「俺にも言うんだな」
「それが真理だからな」
この世のというのだ。
「神は完璧だからだ」
「神とも言うな」
「しかし究極の意味で完璧な神はな」
「唯一神か」
「あの神ならそうだが」
それでもというのだ。
「しかしな」
「少なくともラグクラフトの神々は違うな」
「強大であることは事実だが」
それでもというのだ。
「弱点はある」
「そこを知り抜くことだな」
「俺達だけでなく軍勢もでだ」
「民もだな」
「国全体が敵の弱点を知ればな」
「こんな大きなことはないな」
「そうだ」
まさにとだ、英雄は言い切った。
「国全体で攻めることも可能になる」
「一人一人が微々たるものでもな」
「それが何千万となればどうだ」
「神から見れば人間なんて塵芥だよ」
久志は笑って言った。
「文字通りにな」
「そうだな」
「しかしな」
「その塵芥がだ」
「集まるとな」
「それなりの力になる」
「そうだよな、だからだな」
英雄にうどんを食べながら言葉を返した。
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