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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百三十話 牙刀、しがらみを断ち切るのことその四

 トムヤンクン以外のタイ料理を出す。それをだ。
 三人で食べる。するとそこにだ。
 今度はホアが来た。そして笑顔で言うのだった。
「おいおい、いいもの食ってるじゃないか」
「あっ、ホアさん」
「いらしてたんですか」
「トムヤンクンのいい香りがしたんでな」
 それで来たとだ。笑顔で言うホアだった。
「ふらふらと誘われてきたんだよ」
「ふらふらとって」
「何か凄い鼻ですね」
「鼻もあるけれど直感だな」
 それでわかったというのである。そんな話をしてだ。
 ホアも牙刀達のところに座った。そうしてだ。
 四人になり食べはじめる。その中でだった。
 ホアはタイ風炒飯を食べつつだ。張郃と徐晃に話すのだった。
「俺もな。昔は馬鹿だったんだよ」
「丈さんよりもですか?」
「ひょっとして」
「いや、流石にあそこまでじゃないけれどな」
 それは否定するのだった。丈については最早誰もが知っていた。
「ただな。その丈の奴とな」
「はい、負けてからですよね」
「復讐しようとされて」
「それが馬鹿だったんだよ」
 復讐に凝り固まっていた過去の自分、まさにそれがだというのだ。
「そんなもの何も生み出さないってのにな」
「確かに。復讐はです」
「結局は何も生みませんね」
 二人もだ。しみじみとなってホアの言葉に頷く。
 そしてだ。こう言ったのである。
「残るのはさもしい心」
「それだけですね」
「キングオブファイターズでまたあいつに負けてな」
 ホアは炒飯を食べながら話していく。
「それで目が覚めたんだよ」
「あっ、あのギースさんが主催された」
「あの時のですか」
「そこで徹底的にやられてな」
 それでだというのだ。
「何か吹っ切れて。後であいつとじっくり話し合ってな」
「それで、なんですか」
「丈さんと和解されたんですか」
「そうさ。復讐ってのは何も生み出さないんだよ」
 その復讐を知っているからこその言葉だった。
「で、今に至るのさ。ただな」
「ただ?」
「ただっていいますと?」
「あいつの頭は変わらないな」
 丈の頭の構造はだというのだ。それについてはだ。
 ホアは心から残念な顔になりだ。二人に話した。
「凄まじい馬鹿だな」
「その頃からですか」
「あんな感じですか」
「中身何も入ってねえからな」
 脳味噌がだというのだ。
「前頭葉ねえんじゃねえか?本当に」
「基本何も考えませんからね」
「あと記憶力悪いですし」
「それに。学問はからっきしで」
「そういうのを見ますと」
「完璧な馬鹿だ」
 セコンドとしてだ。ホアは言い切った。
「あれで身体の構造が頑丈でなかったらな」
「どうしようもなかったですか」
「あの人は」
「頭がどうしようもないからな」
 そもそもだ。それが駄目なのだった。
「だからな」
「ううん、そうですか」
「やっぱりそうなんですね」
「人間的には悪い奴じゃないけれどな」
 人間性は保証できた。それはだ。
「まあ。頭はとにかくどうしようもないな」
「世の中頭も人間性も駄目な輩はいますからね」
「どうしても」
「ああ、いるな」
 まさにその通りだと話すホアだった。
 
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