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レーヴァティン

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第二百六十八話 神託が教えたことその五

「まさにな」
「即座にでありますな」
「兵を送る、東の浮島の軍勢は今五十万いるが」
「その五十万の軍勢を全てだ」
「その地に送る」
「どうして送るかはだ」
「術でありますな」
「移動の術を用い」
 そうしてというのだ。
「まさにな」
「一気に」
「軍勢を送り込み」
 その地にというのだ。
「そしてだ」
「戦うでありますな」
「そして勝つ、魔神の軍勢の中身はまだわからないが」
「いや、それはであります」
 峰夫はすぐに言ってきた。
「おおよそでありますが」
「どうした」
「察しがつくであります」
「そうなのか」
「魔神がクトゥルフなら」
 この神ならというのだ。
「その軍勢は」
「そうか」
 言われて英雄も気付いた、そうして言った。
「クトゥルフはだ」
「あの神話の神であります」
「ラグクラフトのな」
「そしてであります」
 そのうえでというのだ。
「水の神であり」
「海の底にいる」
「そこの遺跡の中で眠っている」
「そうした魔神だったな」
「そう言われているであります」
 峰夫はこのことを話した。
「だからその軍勢も」
「深き者共だったな」
「ダゴンという」
「半魚人共か」
「そうであります」 
 こう英雄に話した。
「ですから」
「軍勢もだな」
「そうであります、半魚人と言っても」
「種族ではないな」
「実はこの世界は人間以外の人も多くいるであります」
「むしろ東西の浮島が特別だ」
 まさにとだ、英雄は言い切った。
「人間以外の人がいなからな」
「そうであります」
「一つの種族しかいない浮島は二つしかない」
「この世界に」
「そしてだ」
 英雄はさらに言った。
「俺達はそれぞれだ」
「その浮島を統一したであります」
「そうなった、だが世界はな」
 そのクトゥルフに石に変えられ海に沈められた世界はというのだ、英雄は考える声で話していった。
「違う」
「それっちゃな」
 愛実が応えた。
「うち等が復活させるそれは」
「地球にそっくりだが」
「面積は五倍でっちゃ」
「多くの浮島と地下世界があり」
「そしてモンスターもいてっちゃ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでっちゃ」
「人は人間だけではない」
「数多くの種族が存在しているっちゃ」
「人間は人の二割程っちゃ」
「九十億以上の中でな」
「そんなものっちゃ」
「欧州や地下世界に比較的多いそうだが」
 それでもというのだ。
「全体で見るとな」
「二割程っちゃ」
「そうだな、エルフやオークも人でだ」
「マミー、ゴースト、サイクロプスとっちゃ」
「天使や魔族もだ」
 そうした者達もというのだ。 
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