星河の覇皇
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第八十二部第四章 破竹の進撃その二十一
「そんな奴もいるよな」
「素人の目から見てもわかることがわからない」
「中にはそんな奴もいるよな」
「どうしても」
「けれどな」
普通の経営者はというのだ。
「違うからな」
「そういうところわかってな」
「多少赤字になってもな」
「スポーツチームは応援するよな」
「自分の企業の宣伝の為にも」
「赤字以上のメリットがあるから」
「広告になるからな」
「その鉄鋼グループもな」
チームの経営に半分入るというその企業グループもというのだ。
「いい考えだな」
「全くだな」
「宣伝になるからな」
「正直スポーツチームの経営ってな」
それこそというのだ。
「軍需産業やるよりいいよな」
「それ言われてるよな」
「軍需産業って金にならないってな」
「技術とか設備に滅茶苦茶金使って」
「けれど売る相手は限られてるから」
「案外実入りは少ない」
「よくそう言うよな」
「実際そうらしいな」
これは本当のことで軍需産業は実は実入りが少ないのだ、それよりも生活必需津品を売った方がずっといい。
「だからだよな」
「スポーツチーム持つ方がいいってな」
「ずっと言われてるな」
「同じ赤字になるのならな」
「スポーツチームは宣伝になる」
「いい広告だからな」
「こっちの方がずっといいってな」
軍需産業をやるよりはというのだ。
「そう言われててな」
「実際にそうなんだな」
「企業としては」
「会社全体の宣伝になるなら」
それも常のだ。
「こんないいことないからな」
「しかも設備とか技術の投資もないしな」
「軍需産業みたいな」
「出るものは出てもな」
「軍需産業よりずっとましだしな」
「しかも宣伝になるなら」
「そりゃ軍需産業よりいいさ」
「遥かにな」
ただいいのではなく、というのだ。
「本当に」
「そりゃそれなりの力ある企業なら持つな」
「企業も知られてないとな」
「そもそも」
「宣伝は一番大事だよ」
またこう言うのだった。
「俺達だって必死だしな」
「連合軍だってな」
「宣伝しまくってるよな」
「広報課もあるしな」
「募集もいつもやってるしな」
将兵のそれもというのだ。
「黙っていて人は来ないしな」
「俺達にしろそうだしな」
「宣伝見たから来てるしな」
「待遇いいしな」
「只であちこち旅出来てな」
「飯もただで」
「福利厚生もしっかりしててな」
そしてというのだ。
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