麗しのヴァンパイア
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第五百四話
第五百四話 華奈子だけでなく
華奈子とカーミラの話を見てだった。
美奈子もクラウンの他の面々もカーミラと話していった、そうして彼女の性格がわかってでだった。
美樹は梨花にこう言った。
「怖くて悪い人かと思ったら」
「違うわね」
梨花もこのことがわかった。
「カーミラさんって」
「そうよね」
「むしろ気品があって気さくで」
「明るくてね」
「お付き合いしやすい人ね」
「そうよね」
美樹もそうだと頷いた。
「意外と」
「あの、大蒜も日光も大丈夫で」
赤音も言ってきた。
「十字架も怖くないなら」
「吸血鬼らしくないわね」
「そやな」
春奈と亜美も応えた。
「人間と変わらんな」
「そうよね」
「吸血鬼への認識が変わったわ」
赤音はこうも言った。
「どうもね」
「私は私よ」
カーミラは赤音達にも微笑んで答えた。
「あくまでね」
「そうなんですか」
「ええ、さっきもお話したけれど血も吸わないから」
それもしないというのだ。
「吸えるけれどワインを飲んでいればね」
「いいんですか」
「ワインの方がずっと美味しいのよ」
赤音に微笑んで話した。
「私にとってはね」
「だからワインの方を飲まれますか」
「毎日ね。あとね」
「あと?」
「トマトや苺も好きよ」
こうした野菜類もというのだ。
「林檎や葡萄もね」
「赤いものもですか」
「血じゃないけれど」
それでもというのだ。
「美味しいからね」
「お好きですか」
「それでよく食べるわ」
笑顔で話すのだった、そうして実際に苺や林檎を食べてそのうえでクラウンのメンバーと話していくのだった。
第五百四話 完
2022・9・1
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