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ハッピークローバー

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第四十一話 夏休み前その七

「もうね」
「丸出しと同じね」
「だから今は箪笥のこやしよ」
「そうなってるの」
「幸い木綿だから」
 この生地だからだというのだ。
「今度お母さんが雑巾にするらしいわ」
「再利用ね」
「使えるものは何でも使う」
 一華はこの言葉は無表情で出した。
「お母さんいつも言ってるから」
「すぐに捨てるんじゃなくて」
「そう、何でもね」 
 それこそというのだ。
「使えるものはね」
「何でも使うのね」
「最後までね、大根の葉っぱだってね」
 これもというのだ。
「おひたしにするしお刺身のつまの大根とかもね」
「あの細く刻んだ」
「それも食べるしお魚のあらもね」 
「あっ、あらいいわよ」
 かな恵は魚のあらと聞いてぱっと明るい顔になって話した。
「お味噌汁やおつゆのだしにもなるし」
「それに使ってるの」
「おばさんやるわね」
「あと煮てね」
 そうもしてというのだ。
「食べるの」
「そうよ、お魚はあらもね」
「美味しいわよね」
「おばさん本当に何でもなのね」
「最後の最後までね」
 それこそというのだ。
「使うしね」
「食べるのね」
「そうなのよ」
「うちのお父さん鰯とか秋刀魚だと骨ごと食べてるわ」 
 留奈も自分の家の話をした。
「それで何もね」
「残さないのね」
「何でも格闘家でそうした食べ方をしてたらしくて」 
 マス=大山と呼ばれていた人物である、極限流空手を開いた人物である空手バカ一代の主人公でもある。
「それでよ」
「おじさんそうして食べてるの」
「小魚はね」
「そうなのね」
「そうしたら無駄にしないし」 
 無駄なく食べられてというのだ。
「カルシウムも採れるってね」
「それはそうね」 
 一華もそれはと頷いた。
「言われてみたら」
「それでなのよ」
「おじさんはそうして食べてるのね」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「昔からね」
「成程ね」
「それもいいのよ」
 かな恵はここでまた言ってきた。
「鰯とか秋刀魚は骨ごと食べたらね」
「無駄にしないで」
「それでカルシウム補給になるから」
 こう一華に話した。
「いいのよ」
「そうなのね」
「ええ、それで何でも無駄にしないことはね」
「いいのね」
「そうよ。しかし一華ちゃんも透けたのね」
「あれで街歩いたら大変だったわね」
 かな恵に真顔で答えた。 
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