| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~炎の双剣~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第2話:仲間、そして

 
前書き
予め行っておくとこの小説はアニメ路線で書かせて頂きます。
ではどうぞ! 

 
あれから一ヶ月が経過しようとしていた。
俺とスズキはいつものようにフィールドのモンスターを狩っていた。

スズキ「“ブレイズスラッシュ”」

モンスター×9「ホワァォァァァァァァァ!?」

パリリリリリリリィン

相変わらず強過ぎるススギのソードスキルは大量のモブモンスターを蹂躙した。

ビギナープレイヤー「助けて下さりありがとうございます!」
スズキ「いいっていいって♪お互い助け合ってなんぼのもんだ!」

そしていつものように右も左も知らないビギナープレイヤーをモンスターから助ける。

ビギナープレイヤー「そんな…何かお礼でも…」
スズキ「礼ならそこの黒髪に言っとけ。アンタを見つけたのはアイツだからよッ♪」
キリト「ええっ!?俺!?」

そしていつものように俺に振り回す。
毎回疲れるよ····

スズキ「サンキューキリト♪お前の索敵スキルのお陰で上手く見つけられたぜ♪」
キリト「別に・・・俺は何もしてないさ」
スズキ「ったく···これだから謙虚なイケメンってのは····」

そうか?
俺が言うのもなんだがスズキの顔はかなり整って方だと思うのだが···
なんて口にするとまた色々言われるのも面倒くさいし黙っておこう。

キリト「さっきの人から聞いたんだが、今日は第一層の攻略会議があるそうだ」
ススギ「随分長引いちまったな···もうそろそろ一月経つし···よし、俺達も行くとしよう」

俺たちは訳あってこれまで攻略に手を加えなかった。
それはさっきのようなビギナープレイヤーを助けるため。
同時に見返りとして情報を得るためでもあった。
まぁ情報共有は毎回俺の仕事なんだが···

「いつもありがとよ!キリト」

お陰で約2000人まで上り詰めると思われた死者数も約400名まで抑えられた。
これらはほとんど俺とスズキで行ったことだ。
しかしそれでも俺たち2人だけじゃすべてを助けるのは不可能だ。
俺たちがこうしている間にもこのデスゲームの恐怖に怯える人達だっている。
そこでスズキと俺は第一層攻略会議に参加しコミュニティを作り上げるべく第一層へと向かった。








茅場「フム····想像以上にプレイヤー達は慎重に動いている。いくらβテスター達が情報を共有しているとは言えここまで抑えられるものなのか···実に面白い」

男茅場晶彦は想定外の事態にも関わらず微笑んでいた。

茅場「どれ。私もそろそろ一人のプレイヤーとして動くとしよう。この一ヶ月データの管理で退屈していたからな。アバター名は······私の名前から組み取ってヒースクリフってのはどうだろうか?」ドヤァ





第一層:トールバーナに


スズキ「ここが・・・」
キリト「あぁ。やはり攻略会議なだけあって人も多いな」

ここトールバーナの周辺には多くのプレイヤー達が集まっていた。
全員攻略会議参加する奴らだろう。

???「お!なんや!そこにおるのはスズキはんやないか?」
スズキ「キバオウのおっさんか!お久しぶりだな!」
キバオウ「生きとったんか…まぁアンタらの実力やったら余裕やろうなッ!ガハハハ!」

このキバオウさんって関西人は数実前のクエストで世話になった仲だ。
最初は俺達が元βテスターだからってあまり良い印象を与えなかったが

キバオウ「キリ坊も一緒やったんか!お互い頑張ろうやッ!」
キリト「はい。今回もよろしくお願いします。キバオウさん」

クエスト攻略を期にこうして仲良くしてもらってる。

スズキ「またよろしくな!キバオウのおっさん!」










数日前

ワシはキバオウ。
このクソみたいなデスゲームに巻き込まれたナニワのおっさんや。
ワシはあのGMが去ったあとすぐに仲間たちと合流して先陣切ったろうと思った。
せやけど···

キバオウの仲間1「グワァァァァァ!」
キバオウ「!待っとけ!いま助け」
キバオウの仲間1「ぐっ・・・キバオウさん!ワイのことはいいんで早く逃げて下さい!」
キバオウ「アホが!何をぬかしとんねん!こんな奴らワシが一気に···」
大量のモンスター『グオオオオオオオオオオオ』
キバオウの仲間2「キバオウさん!もうアカン!早く逃げましょう!」
キバオウ「クソっ!クソクソッ!」

ワシらは仲間を一人見殺しにしてしもうた。

キバオウ(なんでこんな事になったんや・・・・ハッ!)

そこでワシは一つ考えた。
βテスターや。アイツらがあの広場で事前に情報をくれとったら···
そこからワシの中でβテスターの奴らに対する恨みが生まれた。
そこからワシはβテスター達に対する想いでいっぱいになってもうた。







あの人と出会うまでは···

キバオウ「あんたらが今回ワシらのクエストに協力してくれよるってヤツか?」
スズキ「おう!俺はスズキ!よろしくな!オッサン!」

なんやこのアホそうなガキは···?
ワシそもそも年上やで?せめて敬語くらい付けーや!

キリト「キリトです・・・よ・・・よろしくお願いします」

それに隣の若い兄ちゃんも頼りなさ過ぎる···
ホンマにこの二人と組んで良かったんか?
そんな不安を抱えながらも俺達は目的のクエストへ向かった。

大型モブモンスター『ブモォォォォォォッ』
モブモンスター×20『モォォォォォォ』

キバオウ「ワシらはあの奥のデカいやつをぶっ叩く!お前さんたちは周りの雑魚を頼むわ!」
キリト「無茶だ!一人で突っ込んだら···」
キバオウ「ワシの言う通りにせんかボケェ!」
キリト「待て!」

黒髪の坊主の警告を無視して、ワシは奥のデカいモンスターへ向かった。
ここまでどれだけ鍛えてきたか自分も十分に理解していた。
せやけど···

大型モブモンスター『ブモォォドォォォッ!』
キバオウ「どわぁぉぁぁぁ!」

それはただの過信やったんや···
そりゃそうや。実際こんなデカい奴となんか戦った事ないんやから···


大型モブモンスター『ブモォォドォォォッ!』
キバオウ仲間2「キバオウさぁぁぉぁぁん!」

ワシの目の前までデカいのが突っ込んでくる···

キバオウ(アカン···もう無理や····)


死を覚悟した····










「"バーニングクロス"」


ワシの目の前に一人の男が立ってた。
訳の分からん二本の剣を持ったそいつは目の前のデカブツを一撃で倒しおった。

キバオウ「あ···アンタは····」





スズキ「大丈夫っすか?キバオウのおっさん」

ワシはその時初めてススギはんに助けられたんや。

キバオウ仲間2「凄いでキバオウさん!この二人周りの雑魚を一瞬で倒しよった!」

は?はじめは何の冗談やかと思って辺りを見渡したらそれまでおった大量のモンスターはもうおらんかった。
そこで素直に礼を言っとけばいいものの

キバオウ「あんたら・・・何が目的や!」
キバオウ仲間2「え?キバオウ···さん?」
キバオウ「あんな強いモンスターを一撃で倒せるってことはあんたら···さては元βテスターやろ!」

せやけどあの時のワシはアホやった。

スズキ「はい。そうっすけど」
キバオウ「なっ!?か··隠す気もないってことか!?」
スズキ「別に隠す必要なくないっすか?」



キバオウ「!·····あんたらの·····あんたらのせいでワシは大事な仲間をなくしたんやぞ!?」
スズキ「!」
キリト「!」
キバオウ仲間2 「キ···キバオウさん···せやけど···」
キバオウ「なんでやッ!?コイツらがあの演説の後に広場の連中達に情報提供しとったら仲間1は死なんかったんやぞ!?」

ワシやって気づいとったんや···
悪いのはコイツらやない。あの時ワシが勝手に突っ走ったから···
せやけど認めたくなかったんや···
自分のせいで仲間が死んだって事を···
せやのに

スズキ「すみませんでした」
キバオウ「!?」
キリト「!スズキ!何を!?」

スズキはんはなんとワシに頭を下げおった。

スズキ「アンタの言う通りだキバオウのおっさん。俺達は元βテスターにも関わらずあの日平場をすぐに立ち去った。本当ならあの時事前に攻略情報を与えれたはずたったのに・・・」
キリト「・・・・」

違う····
ワシはこんな····

スズキ「だから・・・俺達はこれまで救えなかった分の奴らを助けたい。その気持ちは元βテスターであろうと同じなんだ!信じてくれ」 

その時の言葉、そしてスズキはんの揺るぎない目を見てワシは初めて気づいた。
この人は···いや。元βテスターの連中も関係ない。
全部がワシが悪いんやって。

キバオウ「···すまんな。ちょっと気持ちの整理がつくまで放っといてくれんか?」
キリト「···わかりました。スズキ。行こう」
スズキ「···あぁ。」

そこでひとまずワシらとスズキはんらは分かれた。

キバオウ仲間2「キバオウさん····」
キバオウ「ワシは何をやっとんや·····こんなことしても何も意味ない・・・こんなんでアイツが報われはずないっちゅうのに···」
キバオウ仲間2「·····」
キバオウ「なぁ仲間2・・・ワシはこれからどうすればいいんや?」
キバオウ仲間2 「·····とりあえず謝りましょう。あの二人に」


次の日ワシはスズキはんとキリ坊の所へ謝りに行った。


キバオウ「ホンマにすまんかった····勝手に怒鳴ったり勝手なことを言って···」
スズキ「いや。アンタの言ってたことは間違ってない。俺達本来やるべきことを怠った」
キリト「俺も色々すみませんでした。元ベータテスターだったにも関わらず···」
キバオウ「いや。ええんや。二人は間違ってない。酒場の店主から聞いたで。アンタらなんやろ?ここ最近のビギナープレイヤーを助けよる連中ってのは」
キリト「頭を上げてください。俺たちは当然のことをしたまでです」

この二人はちゃんと動いてくれてたんや。
きっとこの二人がおらんかったら今頃もっと死者も出とったろうに··· 

キリト「とにかくクエストで誰も死ななかったのは良かったです。これからはお互い頼り合いましょう」
スズキ「そうだな。ってなわけでこれからもよろしくな!キバオウのおっさん!」
キバオウ「あんたら・・・ワシを許してくれるんか?あんなこと散々言ってしもうたのに」
スズキ「いいっすよ別に・・・失ってしまった奴らはもう戻ってこない・・・だったらここでメソメソしているより前に進んだほうが良くないっすか?俺はそう思います」

スズキはんのその言葉で行き場を失ったワシの決意がようやく固まった。

キバオウ「ホンマにおおきにや。改めてキバオウや!よろしくなスズキはん!キリ坊!」
スズキ「おう!頑張ろうぜ!キバオウのおっさん!」
キバオウ「誰がおっさんやッ!」
キリト(キ・・・キリ坊・・・?)



いつかスズキはんに恩を返さなあかんな・・・
けどあの人はメッチャ強い。
あの人をいつか助けられるようワシももっと強うならなあかんな・・・・


キバオウ「ハハッ・・・・」
キバオウ仲間2「?どうしたんや?キバオウさん?」
キバオウ「いや、なんもない。ワシらもそろそろ会議場に行こうか!」



 
 

 
後書き
今回はほぼキバオウ回です。
関西弁って結構難しいですね・・・・(違和感ないかな・・・・)
ではまた次回お会いしましょう! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧