八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百七十五話 どれだけ生まれ変わってもその二
「氷山の一角でしょ」
「わかっている限りでな」
「酷いわね」
「いい鉄は釘にならない」
フックは苦い顔で言い切った。
「そしていい人はな」
「学校の先生にならないって言うわね」
「だからな」
「今回の奴みたいな奴もね」
「学校の先生になる」
「そうよね」
「だから先生様なんて呼ばずにな」
学校の教師はというのだ。
「むしろ性犯罪者予備軍かな」
「本物の性犯罪者とね」
「みなすことだ」
「ヤクザ屋さんより酷いわね」
「ヤクザ屋さんは常に監視されている」
悪事を犯す者達としてだ。
「しかしな」
「学校の先生は表の仕事だからね」
「常に監視されていない、しかしな」
「犯罪率が異常に多くて」
「運動家も多い」
「運動家ね」
ラビニアはその言葉を聞いて目を座らせた。
「何ていうかね」
「あの連中もだな」
「大概だからね」
「監視しないと駄目だな」
「そうよね」
「それであいつもか」
「元先生で」
ラビニアは嫌そうに述べた。
「新任早々ね」
「悪事をしていたらしいな」
「自分が担任の小学生の女の子達にね」
「次々に手を出してな」
「黙らせて」
「記憶を操作までしてな」
「薬を盛ってね」
「その薬も違法だからな」
フックはこのことを言った。
「もう何もかもがな」
「屑ね」
「犯罪者の中でもな」
「屑中の屑ね」
「屑に屑を足してだ」
フックはここでこうしたことを言った。
「屑を掛けて屑で割った」
「ザ=屑ね」
「あいつはな」
「そんな奴ね」
「まさにな」
「前世のままってことね」
ラビニアはこれ以上はないまでの苦い顔になって述べた。
「千年以上経ってもなのね」
「正真正銘の屑のままだな」
「それだけ前世が酷かったってこと?」
「人類の歴史でも屈指の屑だったからな」
フックは害虫以下の存在を語る声と顔で述べた。
ページ上へ戻る