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オズのボームさん

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第七幕その六

「外の世界では黒かそれに近いダークグリーンらしいけれど」
「オズの国だと派手よね」
 ドロシーも言います。
「それぞれの国の色にね」
「緑、青、赤、紫、黄色のね」
「他の色もあるわね」
「その人が好きな色をね」
 それをというのです。
「使えるわ」
「そうよね」
「白い忍装束も」
 これもというのです。
「あるわね」
「ええ、奇麗よね」
「雪みたいでね」
「本当にね」
「オズの国の忍者の歴史の本もあるよ」
 ボームさんはこちらのお話もしました。
「まだオズの国に入ってあまり経っていないけれど」
「オズの国にあるものだから」
「本にはなっているのね」
「そうなんだ」
 オズマとドロシーに微笑んで答えました。
「お侍さんや力士の人達もでね」
「忍者の人達の歴史もなのね」
「本としてあるのね」
「そうなんだ、だからね」
 それでというのです。
「よかったら読んでね」
「そうさせてもらうわ」
「是非ね」
 二人はボームさんに微笑んで答えました。
「どんな歴史か楽しみだし」
「ここの整頓が終わったらね」
「そうするといいよ、しかし若しもオズの国に日系人の人もいなかったら」 
 ボームさんはこうも思いました。
「忍者の人達もいなかったね」
「そうよね、お侍さんもね」
 ドロシーは確かにと思いました。
「いなかったわね」
「力士さんも陰陽師の人達もね」
「落語家さんや歌舞伎役者の人達も」
「皆いなかったよ」
「そうだったわね」
「日本の独特で面白いそしてね」
 ボームさんはしみじみとして言いました。
「なかったら」
「残念よね」
「これは中国の文化もだよ」
 神宝も見て言いました。
「仙人さんに武将の人達もね」
「面白い人達よね」
「中華街だってね」
 この場所もというのです。
「なかったよ」
「そして中華料理も食べられなかったわね」
「オズの国の中華街はいいよね」
「私も大好きよ」
「エメラルドの都にもあるしね」
「賑やかで楽しい場所よね」
「とてもね」
 こうボームさんも言うのでした。
「中華料理も中国の品々もね」
「いいわね」
「京劇も」
 こちらもというのです。
「いいね」
「とてもね」
「実は僕は日本や中国の服も好きでね」
 こうも言うボームさんでした。
「よく着ているんだ」
「私も持っているわ」
 ドロシーも言ってきました。 
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