ハッピークローバー
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第四十話 期末テストを前にしてその五
「吸わない様にしていて夜更かしもね」
「してないわね」
「毎日大酒飲んで煙草吸って夜更かしだと」
「身体壊すの」
「確実にね」
そうなるというのだ。
「だからね」
「そうしたことはしないのね、お姉ちゃんも」
「そうよ、あんたもよ」
「体調管理はしっかりね」
「テストとか大事な時は特にね」
「気をつけるべきね」
「そうよ。とはいってもあんた自分で成績悪いと考えてるみたいだけれど」
姉は今度は妹のこのことを指摘してきた。
「別にね」
「悪くない?成績」
「平均点六十位でしょ」
「前の中間だとね」
「そんなものでしょ」
こう言うのだった。
「それだとね」
「悪くないの」
「中学だと悪いと思うけれど」
それでもというのだ。
「高校だとね」
「そんなに悪くないの」
「自衛隊でもないしね」
「自衛隊って赤点六十点以下っていうけれど」
「江田島じゃね」
海上自衛隊幹部候補生学校ではだ、美奈代も八条学園出身であり修学旅行の時に江田島に行ったことがあるのだ。
「そうみたいね」
「あそこでもないから」
「あそこは特別厳しいから」
「兵学校だから」
「元々はね」
海軍兵学校だ、その伝統を海上自衛隊幹部候補生学校はそのまま受け継いでいるのだ。
「だから勉強も厳しくて」
「も、なのよね」
「日常生活もね」
こちらのこともというのだ。
「かなりね」
「厳しいのね」
「そうよ」
「あそこは特別ね」
「まあ自衛隊全体がね」
「そういうの厳しいのよね」
「身体だけじゃないから」
身体が資本と言われる世界であるがだ。
「日常生活とね」
「お勉強もなのね」
「全部厳しいのよ」
「軍隊だから」
「世界のそうした組織の中でもトップみたいよ」
そうしたことの厳しさはというのだ。
「どうもね」
「あそこまで厳しい軍隊って他にないの」
「だから質もいいのよ」
「厳しいところだから」
「流石に昔の日本軍程厳しくはないらしいけれど」
大日本帝国陸海軍程ではないというのだ。
「もう伝説になってるけれど」
「昔の日本軍はね」
富美子も知っていることだった。
「そうよね」
「あそこまではね」
「流石になのね」
「ないけれど」
「それでも厳しいのね」
「世界標準だとね」
そうだというのだ。
「だから質もね」
「いいのね」
「そうよ」
こう妹に話した。
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