八条学園騒動記
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第六百七十三話 腐れ外道の顔その十四
「あんな奴は世に出てはいけない」
「出たらどんな立場でも悪事犯すわね」
「それも胸糞の悪いな」
そうした類のというのだ。
「小さな女の子を誘拐してだ」
「そうしたことをして」
「そして殺す様なな」
「それも何人もよね」
「実際にそうしたことをしてきたしな」
「普通それで粛清よね」
「スターリン以外ならな」
この独裁者だけだったというのだ、ベリヤを用いたのは。
「その行いのあまりもの外道さを知るとな」
「即刻粛清するわね」
「幾ら能力があってもな」
それでもというのだ。
「あまりにもだ」
「行いが外道だから」
「粛清いや処刑さな」
「一般の刑罰ね」
「性犯罪と傷害、暴行にだ」
フックは炒飯の残りを食べつつ忌々し気に話した。
「連続殺人だ」
「普通に法律に触れているから」
「リアルの犯罪者だからな」
それ故にというのだ。
「もうな」
「普通に犯罪者で」
「粛清よりもな」
「そっちで処罰されて」
「処刑されるのがだ」
そうなることがというのだ。
「普通の国だ、いやかなり異常な国でもな」
「殺人鬼だからね」
「死刑になることがな」
「当然のことよね」
「そうなる筈だったが」
それがというのだ。
「スターリンは倫理とベリヤの能力を天秤にかけてな」
「ベリヤの行いを知って」
「呆れはしたが」
つまり悪だとは認識していたのだ。
「使っていた、だが」
「それでもなの」
「粛清を考えたらしい」
「やっぱりやばい奴だから」
「その時に急死した」
「スターリンも殺したとか」
「そうも言われている」
このことを当時首相だったモロトフも証言している、それもベリヤ自身がスターリンを殺したと言ったとだ。
「事実な」
「そうなのね」
「そして俺はな」
「それが本当だって?」
「思っている」
ベリヤがスターリンを殺したとだ。
「そうしたとな」
「そうなのね」
「こうした奴だからな」
「自分の主を殺すことも」
「当然として有り得る、ましてやだ」
「まして?」
「どうも用済みか何かと思われてな」
それでというのだ。
「スターリンに粛清対象になっていたらしい」
「スターリンってすぐにそうするしね」
「それでだ」
スターリンがそうした性格だったからだというのだ。
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