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ハッピークローバー

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第三十九話 合コンが終わってその五

「帰れ、いいな」
「そうするな」
「それで俺も送るからな」
「富美子ちゃんをだな」
「そうしてだ」
 富美子を見つつ成海に話した。
「俺も安全にだ」
「家に帰るか」
「そうする、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「後はな」
「寝るか」
「平和に寝るにもちゃんと帰ってこそだ
「当たり前のことでもか」
「安全であってこそだ、だからだ」
「俺もちゃんと帰れっていうんだな」
「特に階段には気をつけろ」
 これにはというのだ。
「本当に頭打ったら死ぬ場合もあるぞ」  
「冗談でなくか」
「それで亡くなった歌手もいる」  
 フリッツ=ウンダーリッヒというドイツのテノール歌手だ、ドイツリートの名手だったが若くしてそれで亡くなっている。
「だからな」
「それでか」
「だからだ」 
 それでというのだ。
「お前もだ」
「気をつけるな」
「そうしてくれ、いいな」
「そうするな、本当に」
 成海は越智に約束して応えた。
「本当に」
「それで明日だ」
「また元気にか」
「学校で会おうな」
「そうしような」
「それで二日酔いもな」 
 これもというのだ。
「すっきりしているとな」
「尚いいな」
「そうだ、まあ今のお前なら大丈夫だな」
「そんなに酔ってないか」
「見たところな」
 そうだというのだ。
「まだ意識もあるしな」
「それはお互いだな」
「流石に意識がなくなるまで飲むとな」
 そこまでだというのだ。
「二日酔いにもだ」
「なるな」
「だからだ」
 それでというのだ。
「それは大丈夫だと思うが」
「一応注意しないといけないか」
「さもないと辛いぞ」
 こう言うのだった。
「その時は」
「だから酒は意識がある位でか」
「止めることだ、かなり飲んでもいいが」
「意識はある位か」
「さもないとな、意識がない時に何をするかわからないしだ」
「二日酔いもあるか」
「だからな」
 それでというのだ。
「今のお前位ならな」
「まだいいか」
「俺はそう思う、しかしな」
 越智はこうも言った。
「俺も帰り道はな」
「気をつけるか」
「さもないとな」
「お前も大変なことになるか」
「だからな」 
 それでというのだ。
「帰り道は気をつけるな」
「それがいいな」
「じゃあ送ってね」
 富美子は越智に笑って話した。 
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