ハッピークローバー
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第三十九話 合コンが終わってその三
「誰だってだよ」
「中学生高校生になったら」
「興味がない方がおかしいよ」
「じゃあ古ちゃんも」
「それはね、じゃあ今日理虹ちゃん家まで送るけれど」
「変なことしたら駄目よ」
「しないって、そんなこと」
古田は笑って返した。
「理虹ちゃんが幾ら可愛くても」
「あれっ、可愛い?」
「髪型可愛いし顔立ちもね」
「そんなこと言われたのはじめてよ」
「お肌も奇麗だし」
「何処見てるのよ」
「何かこの二人は出来上がったけれど」
留奈は理虹と古田を見つつ言った。
「兎に角成海っちはかな恵をどうにかしないのね」
「そんなことはもっと先でな」
成海は留奈にも真剣というよりかは必死の顔で応えた。
「手をつなぐだけでもな」
「必死なのね」
「そうだよ、キスだってまだだしな」
「何ていうか奥手ね」
「悪いかよ、奥手でもな」
成海は必死の顔のままさらに言った。
「かな恵の都合もあるしお互いいいって言ってからな」
「それからなの」
「そうだよ、だからな」
「送るだけね」
「後はおばさん達に任せて」
かな恵を家に送り届けてからはというのだ。
「もうな」
「それでなのね」
「俺は家に帰るよ」
そうするというのだ。
「大人しくな」
「そうするのね」
「ああ、今夜もな」
「それが成海だからね」
笑って話したのは伊東だった。
「いいんだよね」
「いいのね、それで」
「むしろこうでなかったら」
理虹に話した。
「駄目だよ」
「そうなのね」
「僕達もこれで成海に助けられてるんだ」
「こうした人だから」
「外見は怖そうでも」
それでもというのだ。
「優しいからね」
「俺って怖そうか?」
成海はそう言われて心外そうに応えた。
「そうか?」
「結構ね」
「そうか?」
「うん、髪の毛染めて目も鋭い時あるしちょっと小柄でも力あるし」
「それはラグビーやってるからだよ」
「口調も荒い時あるしね」
「これはそうしたキャラでな」
成海は眉を曇らせて話した。
「別に喧嘩したいとかな」
「ないね」
「ないよ」
絶対にというのだ。
「そうしたことはな」
「だからだよ」
「俺を頼りにしてるんだな」
「紳士で面倒見もいいから」
それでというのだ。
「そうだよ」
「そうなのか、俺は」
「うん、一緒にいてくれるからね」
かな恵がまた成海に言ってきた。
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