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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百二十七話 華雄、よい水着を着るのことその六

「はわわ、御二人が一緒におられると」
「何かもうそれだけで」
「何が起こるかって思えて」
「怖くて」
「いや、大丈夫だろう」
「そのことはだ」
 その二人にだ。覇王丸と幻十郎が話す。
「そうじゃなければ一緒にいないさ」
「この場にな」
「そうなんですか?」
「じゃあ八神さんは今は闘うおつもりはないからここに来られたんですか」
「俺も常に闘っている訳ではない」
 こうだ。八神も二人に言う。
「そのことを言っておく」
「だったらいいのですが」
「本当にですよね」
「俺が嘘を言ったことがあるか」
 このことをだ。八神は二人に問うた。
「それはどうか」
「それはないですね」
「八神さんは確かに怖い方ですが」
 鳳統は何気に失言もしてしまった。
「それでも。嘘は吐かれませんね」
「そうしたことはしませんね」
「嘘を言って何になる」
 八神の生き方の中ではだ。嘘には何の意味もなかった。
「俺は俺だ。それ以外の何でもないのだからな」
「だからなんですか」
「八神さんは嘘は吐かれないのですね」
「自分を偽る趣味はない」
 また言う八神だった。
「俺の中にはそうしたものはない」
「確かに。八神さんはそうした方ですね」
「それならですね」
「今はこいつとは闘わない」
 草薙も見て言うのである。
「肉を食う。それだけだ」
「わかりました。じゃあお野菜もありますから」
「それも食べて下さいね」
 二人もここでようやくだ。明るい笑顔になりだ。
 そのうえで八神に応える。そうして肉を焼いてだ。
 彼に出す。それを食べて彼は言うのだった。
「ふむ。美味いな」
「はい、有り難うございます」
「そう言って頂いて何よりです」
「ではだ。飯もあるな」
 八神は今度は主食の話もした。
「それもあるな」
「はい、ではそれもです」
「出しますので」
「食い。そしてだ」
 そのうえでだとだ。八神は話していく。
「今は音楽でもしよう」
「ああ、あんた音楽好きだよな」
 覇王丸は八神の音楽の趣味について話す、
「それじゃあ食った後はそれか」
「聴きたいなら聴くといい」
 無理強いはしないのも八神の主義だった。
「ではだ。食ったらだ」
「じゃあ俺は寝るか」
 草薙は気楽にそれに入るというのだった。
「そして起きたら作詞でもするか」
「これが意外よね」
「そうよね」 
 孔明と鳳統はここで言う。
「草薙さんが詩人っていうのは」
「最初は思いも寄らなかったけれど」
「漢詩も書かれるし」
「感性が豊かな人なのね」
「俺も風流は嫌いではない」
 幻十郎も話に加わってきた。
「花を見ることもな」
「それで花札もですか」
「あれも御好きなんですね」
「下らぬ世の中だ」
 幻十郎もだ。自分の哲学を述べる。哲学を言っているつもりはないがだ。
「だから酒を飲み煙草を吸いだ」
「あれ煙草ですか?」
「怪しいお薬じゃないですよね」
 二人は何となく気付いていた。彼がいつも吸っているそのものについて。
 
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