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オズのボームさん

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第四幕その十二

「弓矢を放って来るけれど」
「あっ、今撃ってきましたね」
「物凄い速さで出してますね」
「まるでビームです」
「こんなの中々よけられないですよ」
「同じライン上にいたら」
「だから攻撃させるよりも先に攻撃しないといけないけれど」
 その攻撃をジャンプで避けながら言います。
「気絶させないとやっつけられないからね」
「手強いんですね」
「こんな強い敵いるんですね」
「そのゲームには」
「そしてファミコンには」
「そうなんですね」
「そうだよ、僕が知ってる敵キャラの中でも屈指の強さだよ」
 そこまでだというのです。
「あらゆるゲームの中でもね」
「そんなのが何人もいますね」
「これは難しいですよ」
「僕達もこんな強い敵はじめて観ました」
「強過ぎます」
「ボスキャラ並じゃないですか」
「そう、だから僕も慎重にプレイしているんだ」
 そうした敵が何人もいるからだというのです。
「本当にね」
「そういうことですね」
「あんまりにも強いから」
「だからこそですね」
「警戒して」
「そうしてですね」
「そうだよ、こんな強い敵はそうそういないよ」
 本当にというのです。
「よくこんな強い敵作ったものだよ」
「それ皆言うのよね」 
 オズマもボームさんのプレイを観て言います。
「本当に」
「これは強過ぎるとだね」
「ええ、私もね」
 オズマ自身もです。
「このゲームプレイしてね」
「この敵と戦ったことはあるね」
「けれどね」
 それでもというのです。
「私は全然勝てなかったわ」
「そうだったんだね」
「気絶させないとやっつけられないから」
 だからだというのです。
「とてもね」
「しかもその攻撃だから」
「用心しているんだ」
「攻防が凄いのね」
「うん、いつもここで動きが鈍くなるんだ」
 ボームさんも自覚しています。
「けれどそれでもだよ」
「ステージを進めていくのね」
「そうしていくよ、やっつけていってね」
「そして午後を過ごすのね」
「そうしていくよ」
 ボームさんは微笑んで、です。
 ゲームをプレイしていきます、その強敵もやっつけながら。そのうえでかなりのハイスコアを記録しました。休日はその様にして過ごされるのでした。 
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