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第三十六話 二度目の合コンその十一

「関西だと」
「それで天かす入れたらはいからうどんとかはいからそばだよな」
「関西だとね」
 伊東は古田に答えた。
「そうだよ」
「それで関西だとたぬきうどんはなくて」
「きつねそばもないよ」
「そうだよな」
「地方から来た奴かなり言うな」
 越智は杏酒を飲みながら言った、この酒も甘い。
「関西のこのことがわからないとな」
「わからないって言われてもな」
 成海は難しい顔で言った。
「それでもな」
「そうしたものだからな」
「関西だとな」
「むしろたぬきうどんとかな」
「きつねそばって言われてな」
「何だそれはとなったな」
「そうだよな」
 成海は唐揚げを食べつつ応えた。
「きつねうどんとたぬきそばは知っていてもな」
「関西にはないからな」
「特に大阪にはな」
「きつねうどんの本場でな」
「そう、俺もそれ驚いたんだよ」
 達川も言ってきた。
「きつねうどんたぬきそばは好きだけれどな」
「たぬきうどん何でないって言われたんだな」
「小学校の時に言われたんだよ」
 成海に真顔で話した。
「これがな」
「聞いたことなかったよな、たぬきうどんって」
「そしてきつねそばもな」
「何でないって言われてもな」
「最初からないからな」
「言われても困るよな」
「本当に」
 実際にというのだ。
「知らなかったからな」
「そんなのあるってな」
「そうだよな」
「はいからうどん好きだけれどね」
 富美子は冷静に述べた。
「天かす入れると麺とか粉もの美味しくなるから」
「物凄くね」
 かな恵が応えた。
「だからよね」
「入れるわね」
「特に関西だとね」
「普通にお店でも売ってすりね」
「天かす入れるだけで味が変わるのよ」
 かな恵は言い切った。
「粉ものはね」
「おうどんだってね」
「もうぐんとね」
「そうよね」
「だからおうどんにも天かす入れて」
 そうしてというのだ。
「食べるのよね」
「はいからうどんね」
「それになるのよ」
「いや、はいからうどんやはいからそばがよ」 
 理虹はまさかという顔で話した、話しながら焼きそばを食べるがよく見るとそこにも天かすが入っている。
「たぬきうどんとかたぬきそばになるってね」
「思わなかったわね」
「はいからでしょってね」
 こうかな恵に話した。
「私思ったわ」
「そうよね」
「いや、これはいからだってね」
「たぬきじゃなくて」
「そう思ってね」
 それでというのだ。 
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