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ハッピークローバー

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第三十六話 二度目の合コンその七

「もう言わないよ」
「いや、謝らなくていいよ」
 成海がそれを止めた。
「そこまでのことじゃないし」
「そうかな」
「ちょっと困ったけれどな」
 周りから言われてというのだ。
「それだけだったし」
「それでなんだ」
「謝るまではいかないからな」
「だからか」
「そうだよ」
 こう言うのだった。
「別にいいよ」
「そう言うのが成海っちね、そう言われたら」
 富美子は難しい顔で話した。
「余計によ」
「そうよね」
 留奈はジントニックを飲む手を止めて富美子の言葉に頷いた。
「逆にね」
「だから反省するわね」
「尚更ね」
「成海っちの心が広いから」
「その広さ見てね」
「いや、かな恵いい彼氏さん持ったわね」
 理虹はこう述べた。
「心が広くて優しい」
「そうよね」
「かな恵大事にしなさいよ」
 理虹は今度はかな恵に話した。
「絶対に」
「そうするね」
「そうしてね、特にお料理をね」
 かな恵自慢のそれをというのだ。
「振舞ってあげてね」
「そうするね」
「そうしたらいいわ」
「じゃあ今度八宝菜作るね」
 かな恵はにこりと笑って述べた。
「そうするね」
「いや、八宝菜じゃないでしょそこは」
 一華はそこを指摘した、少し引いた顔になって。
「ケーキとかね」
「お菓子?」
「八宝菜はがっつり過ぎるでしょ」
「栄養あるからって思ったけれど」
「そこでそう言うのがかな恵なのよね」
「そうよね、この娘女の子って言うよりお母さんなのよね」 
 理虹も言った。
「むしろ」
「だからここでも八宝菜なのね」 
 富美子も納得した。
「家庭のお料理ね」
「確かに八宝菜って栄養あるけれど」
 留奈はこのことを話した。
「女の子が作るものじゃないわね」
「八宝菜楽しみにしてるな」
 成海はかな恵に笑顔で話した。
「それじゃあ」
「うん、じゃあね」
 かな恵もにこりとして応えた。
「その時はね」
「ああ、作ってくれよ」
「そうするわね」
「かな恵の料理って滅茶苦茶美味いからな」
 成海は笑顔でこうも言った。
「だからな」
「楽しみなのね」
「凄くな」
 実際にというのだ。
「一緒に食おうな」
「そうしようね」
「それじゃあね」
「あんた達がそれでいいならいいわ」
 富美子はここではクールに述べた。 
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