ハッピークローバー
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第三十五話 合コンに着る服その二
「先輩を頼れよ」
「何かあったら」
「絶対に助けてくれるからな」
「成海ってそうした人ね」
「そうだろ、だったらな」
「頼るのね」
「そうしろよ、あとな」
明男はさらに言って来た。
「先輩と何処まで行ったんだよ」
「手をつないだけれど」
「それだけかよ」
「駄目?」
「遅くねえか?」
「遅い?」
「中三から付き合ってるよな、先輩と」
交際期間のことも話した。
「そうだよな」
「そうだけれど」
「それでまだ手ってな」
「駄目?」
「そこからもっといってるだろ」
「いや、成海っち言わないし」
かな恵は弟にありのまま話した。
「それに私もね」
「そういうことはかよ」
「どうも言えないから」
「誘わないんだな」
「ちょっとね」
「面白くねえな、結婚までとは言わないけれどな」
それでもというのだ。
「もっとな」
「積極的にっていうのね」
「いったらいいだろ」
「そう言うけれどね」
「姉ちゃんは無理か」
「ちょっとね」
「やれやれだな、それでその服でか」
またちら見をしてから言った。
「合コン行くんだな」
「そうよ」
「そうか、じゃあな」
「それならなのね」
「先輩に宜しくな」
「それさっき言ったじゃない」
「だって俺先輩しか知らないからな」
だからだというのだ。
「合コンに行く人は」
「一華ちゃん達もいるわ」
「あの人達もかよ」
「そうよ」
こう弟に話した。
「一緒よ」
「そうなんだな」
「皆相手の人が出来たけれど」
彼氏と呼んでいい相手がというのだ。
「仲が進展していないっていうから」
「それでかよ」
「皆会ってね」
そうしてというのだ。
「仲を進展させる為にね」
「合コンやるんだな」
「そうなの、顔見知り同士でね」
「それ合コンじゃなくてパーティーだろ」
明男はかな恵の話を聞いてこう返した。
「むしろ」
「そっちになる?」
「だって合コンって相手見付ける為にやるんだろ」
「基本そうね」
「だったら顔見知り同士でやるんだったらな」
それならというのだ。
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