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夢幻水滸伝

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第二百五十三話 兎族の仙人その四

「交易を深めて情報もや」
「手に入れますか」
「あの二つの街からですね」
「広州一体の情報を手に入れて」
「知っていきますか」
「やっぱり攻めるには知ることや」
 それが一番だというのだ。
「何をするにもな」
「そうですね」
「それはその通りですね」
「ではですね」
「まずはですね」
「勢力を徐々に西に拡大させてな」 
 そうしてというのだ。
「香港、マカオと関係を深めてくで」
「わかりました」
「ではそうしていきましょう」
「まずはです」
「その様にしていきましょう」
「そうしてくで」
 郭はこう言ってだった。 
 潮州を拠点に広東省を西に勢力を拡大させていってであった。
 香港それにマカオとも関係を深め交易を行いそこから情報も得ていっていた、この特に二つの街の星の者とも話をしていった。
 香港の梁雷神とマカオのデオリンダ=フェレノラは郭を香港に招いたうえで話をした、そして広州とその周辺の情報をだった。
 郭に話したが郭はこう言った。
「色々情報をくれるが」
「その見返りは何か」
「そのことですね」
「そや、何かあるやろ」 
 飲茶を楽しみつつだ、郭は二人に問うた。
「やっぱり」
「そう言われるとです」
「あります」
 二人も否定せずに答えた。
「これからの交易で便宜を図ってもらいたいですし」
「あとこちらは中立ということで」
「攻め込まんで欲しいんです」
「香港とマカオの中立は維持して欲しいです」
「それを約束してくれましたら」
「情報をこれからもお渡しします」
「そうか。別に自分等を攻めるつもりはないさかいな」
 郭もそれはと返した。
「安心してええわ。それで交易の便宜はな」
「してくれますか」
「これからも」
「そうしてくわ」
 こう言うのだった。
「そやからな」
「このことはですね」
「そういうことで」
「ああ、ほな広州とその周りのことはな」
 お茶を飲みつつあらためて話した。
「教えてくれるか、出来る限りのことを」
「そうさせてもらいます」
「今から」
「宜しゅうな」
 郭は二人から広州とその周辺即ち文字通り広東省の中心部の話を聞いた、そしてその話は聞いたのは一度や二度でなく。
 勢力を西に西にと拡大させ内政を整えて治安をよくし産業を発展させながら時間があると二人のところに出向いたり潮州に招いて聞いていった、そうして。
 広州とその周りの情報を熟知してだ、彼は周りの者達に話した。
「どの街も商人の力が強いな」
「どの街も商業が栄えています」
「その為ですね」
「商人の力が強いですね」
「そうなっていますね」
「それに工業も発展してるからな」 
 このこともあってというのだ。 
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