夢幻水滸伝
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第二百五十二話 広州沖の海戦その十五
「あと夏の傑王ですね」
「あの王も暴君やったな」
「傑紂と言われる位に」
まさに並び称されているのだ、尚この二人は行動だけでなく性格も傍に邪な寵妃がいたことも非常によく似ている。
「非道でしたね」
「その傑紂みたいなことはな」
「私達は興味がないですね」
「というか何であんなことをしたか」
「理解に苦しみますね」
「ああ、それで結末はああやからな」
破滅だというのだ。傑王も国を亡ぼしそうなった。
「今もアフリカとかの独裁者はな」
「破滅していますね」
「やりたい放題やってな」
その果てにというのだ。
「そうなってるのを見てるとアホやと思って」
「何がおもろいのか」
「そしてああはなるまいってな」
そうもというのだ。
「思うな」
「そうですね」
「蓄財もしてるけどな」
アフリカの独裁者達の常だ、暴政を敷き贅沢を極めそちらにも励むのだ。
「お金は好きでも」
「あそこまで蓄財して」
「どないすんねん」
「そうなりますね」
「金はあるだけあった方がええが」
それでもというのだ。
「あんな蓄財はな」
「意味がないですね」
「我が国の歴史でもこと欠かんが」
蓄財それも汚職を行って励んだ輩はというのだ。
「あんまり貯め込んでもな」
「意味はないですね」
「何に使うんや」
あまりにも多く貯め込んでもというのだ。
「一体」
「それが謎ですね」
「普通に金持ちやったら」
それでというのだ。
「それでな」
「ええですね」
「そや」
まさにというのだ。
「それでな」
「使いきれんだけ集めても」
「家族が一生な」
「それも危ない橋渡って」
「昔はそうでもせな貯められんかったんか」
「汚職をしても」
「そうかもな」
こう言うのだった。
「汚職は」
「そうかもな、まあ僕達はな」
郭が応えた。
「そこまでせんからな」
「お金についてもな」
「そやな」
「ああ、それでな」
施はここで茶を飲みつつ話した。
「これから自分と蓮美蓮ちゃんから話を聞きたいんやが」
「何の話や」
「ここまでの話や」
施は笑って話した。
「それをな」
「ああ、この世界に来てな」
そうしてというのだ。
「今に至るまでな」
「聞きたいか」
「そうしたいか」
「そや」
まさにというのだ。
「ええか」
「断わる理由はないな」
郭は笑顔で応えた。
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