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夢幻水滸伝

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第二百五十二話 広州沖の海戦その十

「今は湖南省を掌握するが」
「そこからはやな」
「準備を整えてな」
「それから攻めるな」
「そうする、今はや」
 施は海鮮炒飯を食べつつ話した、広東省の海の幸をふんだんに使ったそれは実に美味い。料理人の腕も確かなことがあり。
「湖南省を掌握してな」
「あの省を張達との戦の拠点にするな」
「そうするだけでな」
「今は連中とは戦わんか」
「攻めてきても防ぐ」 
 その様にするとも話した。
「その時はな」
「それで準備に専念するか」
「そうするで、ええな」
「そうか、今は時期を見るか」
「そうするわ、それで自分等の勢力圏やった場所もな」
「治めるか」
「そうするで、そして豊かにして治安もよくする」
 施は内政の話もした。
「貿易も盛んに行うで」
「貿易な、広州とかは今もかなり貿易をしてるが」
「これまで通りどころかな」
「これまで以上にやな」
「貿易をしてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでや」
「豊かな勢力にしていくか」
「そや、広州や厦門は世界各国の船が来てるな」
「ああ、ほんま賑やかや」
「その貿易をさらに拡大してや」
「豊かになるんやな」
「そうするで、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「豊かになった国力でな」
「張達との戦もやな」
「行うんや、豊かになったら」
「軍隊も装備がよおなって物資も整ってな」
「それだけ強くなるからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「貿易も進めてやな」
「豊かになるで」
 こう言うのだった。
「ええな」
「わかったわ」
「そや、内政を進めるで」 
 戦の準備をしつつというのだ。
「これからな」
「そうするか」
「ああ、自分等も交えてな」
「そうしてか」
「一緒にやってくで、上海を拠点にしてな」
「やっぱり第一の拠点はあそこやな」
 郭もそれはと応えた。
「南やと」
「中国のな」
「他にはないな」
「自分は最初南京に拠点を置いてたけどな」
 施は郭にこのことも話した、そしてここで海老蒸し餃子を食べた。からしをつけて酢醤油で食べたそれは実に美味い。
「中国全体の政にはな」
「上海の方がええか」
「南京も起きた世界やと首都やったしな」
「そうした時代もあったな」
「南北に分かれた時は常にやったしな」
 建業と呼ばれた頃からそうであった。
「呉とか晋の後の四朝にな」
「あと南宋もやったな」
「そやったが今はこの世界でもな」
「上海の方が賑やかでな」
「海に面していてな」
「交通もええからやな」
「それで南京よりもええと思ってな」
 そう考えてというのだ。 
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