恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百二十五話 丈、学問をするのことその八
「というか君、あっちの世界で学問してたの?」
「ああ!?高校までちゃんと出てるぜ」
「高校はタイの高校に通ってたんだよ」
ホアが丈の話を訂正する。
「けれど体育以外はオール一だったからな」
「おいホア、その話は止めろよ」
「事実だろ。しかも十段階でだっただろ」
「それの何処が悪いんだよ」
「しかもテストで二桁取ったことなかったしな」
さらになのだった。
「全くよ。どういう頭の構造してるんだよ」
「あっちの世界のことは聞いても実感が湧かないけれど」
それでもだと言う賈駆だった。
「東が馬鹿だってことはよくわかるわ」
「こいつ頭は全然動かないからな」
ホアはまた補足してきた。
「赤点しか取ったことなくていつも補習だったんだよ」
「落第されても面倒だから何とか卒業してもらったのね」
「そうなんだよ。あまりにも馬鹿過ぎて学校側も困ってな」
それで無理に卒業させたというのだ。
「で、どの学校でも創立以来のな」
「超馬鹿だったのね」
「こいつ学校の勉強できる才能ないんだよ」
「馬鹿故にね」
「ったくよ。二人で馬鹿馬鹿って言いやがって」
いい加減丈も頭にきていた。
「強いからいいだろうがよ」
「けれど頭悪いじゃない」
「それは否定できないだろ」
賈駆とホアは速攻で丈に突っ込みを入れた。
「というか頭の中何入ってるのよ」
「本当にからっぽじゃねえだろうな」
「昔のギャグ漫画じゃあるまいしそんな筈ないだろうが」
丈も段々必死になってきている。
「俺だってな。頭は動いてるんだよ」
「何処がよ」
「糞っ、俺の頭の何が悪いんだよ」
そんなことを言ってもだ。丈は結局問題を解けなかった。賈駆が出したとの問題もだ。
それでだ。賈駆自身も唖然となって言うのだった。
「こんな簡単な問題も解けないなんて」
「だから難しい問題ばかり出すなよ」
「いや、これかなり簡単な問題よ」
見れば小学生程度の問題だった。それを見てだ。
ホアもだ。呆然となって丈に言った。
「だからな。御前こんな問題もわからないのかよ」
「だから日本じゃ一流大学に行けるぞ」
「いや、これ小学生の問題だぞ」
ホアもこのことを指摘して丈に話す。
「それが解けないってどうなんだよ」
「あんた格闘家になってよかったわね」
賈駆は本心から彼に述べた。
「少なくとも学者にはなれないわね」
「学者!?あんなのなりたいとも思ったことねえぜ」
丈はそうした意味で自分のことがわかっていた。
「何で小難しい本なんか読むんだよ」
「御前愛読書何だ?」
「決まってるだろ。ガンダムの漫画版に幽遊白書にな。それと」
「御前の中身の話なんだな」
ホアは丈が挙げる作品からそのことを察した。
「そういえば御前の声って華陀さんと似てるしな」
「声は似てても頭の構造は全然違うのね」
「そうみたいだな。本当にな」
「流石にここまで馬鹿だと思わなかったけれど」
「声は同じでも頭も同じとは限らないか」
「そういうことね」
「糞っ、だから俺の何が悪いんだよ」
まだ言う丈だった。
「こんなエリート大学の入試問題突きつけられて馬鹿呼ばわりなんてな」
「だからね。これ子供の問題だから」
「何でそこまれあれなんだよ」
「災難だぜ。身体は痒いしよ」
全身の蕁麻疹を両手でぼりぼりとかく。仕草は猿めいていた。
「学問とかそんなの聞くのも嫌だぜ」
「そういえば草薙も高校は」
「ああ、あいつは卒業してないぜ」
ホアは賈駆にこのことを話した。
「けれどそれは出席日数の関係だからな」
「ここまで馬鹿じゃないのね」
「留年してるだけで馬鹿じゃないんだよ」
「じゃあ超馬鹿はこいつだけなのね」
「ああ、そうなんだよ」
こう話すホアだった。そんな話もしていたのだった。
こんなやり取りの中で都に撤収していく。先陣はやはり馬岱達だった。
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