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夢幻水滸伝

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第二百五十一話 福州沖の海戦その十四

「卵もまた」
「色々な食材をや」
「食べられていますね」
「大体十九世紀松の欧州の生活レベルにや」
 それ位にというのだ。
「なってるな」
「あの頃のイギリスやフランス位ですね」
「これ言うと流石にマロリーは少し目の色を不愉快にさせるが」
 それでもとだ、施は白に笑って話した。
「料理はイギリスよりずっと美味い」
「何しろ我が国の料理ですからね」
「そやろ、蟹も食べられてるしな」
「上海蟹もですね」
「そして今の自分等みたいにな」
「海の幸もふんだんに楽しめています」
 白も笑顔で応えた。
「誰もが」
「養殖も軌道に乗ってな」
「湖や川でも同じですし」
「そや、それで豚も鶏もな」
 そうした家畜の肉もというのだ。
「ふんだんにや」
「食べられてますね」
「やっぱり貧しくてな」
「食べられない人もいますね」
「しかしそうしたモンはかなり減った」
「それも事実ですね」
「一般大衆というもんも出来てな」
 そう言っていい者達がというのだ、こうした者達が出て来てこそ社会は円熟し発展していくものなのだ。
「それでや」
「誰もがふんだんに食べて」
「栄養が充実してきてるやろ」
「我々の勢力圏では」
「そうならんとあかんしな」
「国は真の意味で豊かにならへんです」
「それでそっちに力を入れてな」 
 第一次産業にというのだ。
「まずは、そしてな」
「そうしてですね」
「そのうえでな」
「さらにですね」
「工業にも力を入れて商業にもでや」
「国力全体を高めています」
「近代化も推進してな」
 社会全体のそれをというのだ。
「それでや」
「今の我々がありますね」
「そういうことや」
 まさにというのだ。
「ほんまにな、それで将兵達にはや」
「栄養のあるものをふんだんに食べてもらう」
「戦で頑張ってもらう、勿論相手もそうしてる」
 敵である郭達もというのだ。
「あちらも国力が高くてや」
「はい、豊かです」
 王が応えた。
「そうした社会です」
「それで食いもんもや」
「充実していますね」
「美味くて栄養のあるもんをふんだんに食ってる」
 そうしているというのだ。
「それで英気を養ってるが」
「こちらもですね」
「そうするんや、戦に勝とうというなら」
 そう考えるならというのだ。 
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