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レーヴァティン

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第二百五十七話 酒の後でその六

「恐ろしい病です」
「国を蝕むまでの」
「だからこそです」
「何とかしなければなりません」
「英雄さんがご承知ならです」
「まことに有り難いです」 
 色を好む彼gそうであるならというのだ。
「ではこれからもです」
「そうして頂きたいです」
「人の目を盗んで鼻が落ちなぞ」
「お話にもなりません」
「鴨の毛は抜け頬が腐り」
「その奥の歯まで見えるのですから」
「本当にあんな怖い病気そうはないな」 
 久志も言った。
「梅毒ってのは」
「左様ですね」
「こちらの世界でわかりました」
 二人は久志にも答えた。
「この目で見て」
「そうなりました」
「あの病は治し感染しない様にし」
「防がねばなりません」
「ペストや結核と同じです」
 梅毒はというのだ。
「まさに」
「そして天然痘と」
「天然痘も恐ろしいですから」
「牛痘があるので広めましょう」
「これからも」
「是非共」
「恥ずかしい病気か」
 正は鋭い目で話した、見ればかなり酒が回っていて顔は真っ赤になっているが普段と調子は変わらない。
「梅毒は」
「違うな」 
 幸正が応えた、彼も同じくいつも通りである。
「誰でもすることだ」
「そうしたことはな」
「だからだ」
「誰でも感染する可能性がありだ」
 そしてというのだ。
「危険はある」
「そうだな」
 正は幸正の言葉に頷いた。
「梅毒は」
「性病全体がそうだ」
「だから知識を備えてだ」
「備える様にしてな」
「対策もだ」
 これもというのだ。
「知ってだ」
「行うべきだ」
「誰もがな、むしろ恥ずかしいと思い」
 そうしてというのだ。
「知ろうとしない」
「それが最もよくない」
 幸正も言った。
「あらゆる病についてそうであり」
「性病もだ」
「梅毒もな、そしてなってしまえば」
「どうするかだ」
「それも知ることだ、知らないとだ」 
 梅毒の治療法をというのだ。 
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